今回は水温計の重要性について語りたいと思います。
魚釣りをする上で、初心者から上級者関係なく、魚の動きを知り季節感を知る上で非常に重要なのが、表層付近の水温を計ることです。
これは淡水・海水問わず大事なことで、水温の情報を集めれば集めるほど、魚の動きも理解しやすくなり、結果的に魚を探せるアングラーに一歩近づきます。
人間は肉まんなのだ!
変温動物の魚の話をする前に、人間でわかりやすく説明すると、人間は常に35℃から37℃くらいに体温が保たれています。
でも、真冬で雪が降るような季節に指先だけが冷えて、外気の冷たい気温に近づいてしまうと、指はまるで棒のように動きにくくなりますよね。
人間は恒温動物といい、常に体の中心部の体温が保たれているとはいえ、体の端や体表面に近づけば近づくほど外気温に影響されてしまうのです。
つまり、冬に指先が動かなくなるように魚も水温が下がると動きにくくなるのです。
人間を肉まんと表現する学者さんがいます。
簡単に言えば、冬の指が冷たくなるのと同じように、肉まんの中身は温かいけど、外が冷たいと肉まんの皮の部分が冷えてしまうのが人間なのです。
一方、外気温により体温が決まる魚類は具のない肉まんなのです!
つまり、魚は外の気温(水温)がほぼ自分の体温となるということです。
水温が10℃なら体温も10℃付近です。
そうして、変化する体温は魚にどのような影響を与えるのでしょうか?
体温は全ての生物に制限をかける
体の体温というのは、生物の行動に制限を与えます。
先ほども説明した通り、具のない肉まんである魚は環境によって体の温度が決まります。
体温が何度でも関係ないのが魚ではなく、むしろ魚にとって適正な範囲に体温を維持することこそ、死活問題であるのです。
簡単に説明すれば、魚は食べ物を消化することも、筋肉を動かすことも、細胞を増やすことも全て体温次第なのです。
なぜなら、生物の体は物理法則や化学反応で成り立っているのですが、体内の化学反応には温度が極めて大事だからです。
変温動物である魚
外気温次第で自分の体温が決まる生き物が変温動物である魚です。
そんな魚は、自分の行動を制限する水温にいたくないために、かなり注意を払って水中で生活しています。
魚の種類に応じて、適水温は変わりますが、水温という条件は恒温動物で内部の温度が一定の生き物に比べてシビアなのです。
わずか、水温1℃の違いでさえも釣り人側は意識していく必要があります。
低水温時には魚の活動を鈍化させる強烈な効果があることを釣り人はよく知っておかなくてはなりません。
水温計がないとシーズンごとの動きがわかりにくい
釣りをしていく中で、魚がどう動いて、どういう行動特性を持っているのか?を知る上でシーズンごとに変わる水温の変化を知ることが大事であると思っています。
水温以外にも魚の動きを決める要素はありますが、水温が最も生命活動に直結している要素のため、水温を知ることは実は重要なことです。
僕の場合、ブラックバスにしても、海のロックフィッシュを狙う時にしても水温計は必ず持って行きます。
特に何度も通う釣り場こそ、水温計で記録した情報が後々役に立ちます。
毎年毎年、釣りのたびに水温と釣果を記録していると、そこに何らかの法則性も見つかるでしょう。
毎年状況が変わる水中で、水温がわかればおおよその魚の活性具合も理解できますからね。
水温は魚の活性のパラメーターとして活用できることも多いです。
現に漁師さんや釣船の船長は驚くほど、海水温を気にしています。
バスプロも色々な動画で、ボート上の魚探に表示されている水温を読み上げていますよね。
水温計は釣りの必需品だと思ってます
僕は下の画像のように、ルアーに引っ掛けて海水の表面をはかります。
何で海水の表面なのかというと、水温計が深く潜りすぎると落ちてしまう可能性があることと、層によって海水温がバラバラのため、わかりやすく考えるために表水温のみはかっています。
また、アナログですが、水銀を使った水温計の方が正確なので、写真のタイプの水温計を数分間、海につけてはかっています。
多くのアングラーがめんどくさがって水温計を持っていないか、もしくは水温計というアイディアさえないかもしれませんね。
水温計でデータをとることは後々必ず役に立ちます。
水温を知ることは必ずあなたのアドバンテージになりますよ。
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