突然ですが、この写真は何だと思いますか?
これは釣果の一部ですが、レンジ(層)別に釣れた魚を上から並べたものです。
今回は、サンプリングのため、何匹か持って帰って「なぜ?レンジごとにサイズが変化していくのか」考察します。
まずめ
マズメ時はジグで沖にロングキャスト。
沖はカレイが釣れるポイントで、堤防から数メートル先は基礎が入っていて、その後はずっと砂地が続くエリアです。
水深は5メートル前後。
潮目を中心に、活性の高いメバルをジグで狙いますが、反応なし・・・
19時頃〜
暗くなってから、前回同様堤防を灯りが照らし出しました。
とりあえず、レンジを探るために表層系のシンキングペンシルでランガンし、様子を探るもアタリなし。
アタリがないことにレンジを外していると考え、さらに深いレンジを探るためにリップの長いミノーをキャスト。
竿先を下げた状態で1.5メートル前後をリトリーブしますが、それでも反応なし。
前回はトップレンジで反応がありましたが、全くないため数日でこんなにも状況が変化してしまうことに少々焦り・・・
ノーバイトで1時間・・・
横風が強く体感的には3メートルから5メートル。
ラインをなるべく弛ませないように竿を海面付近に近づけての操作をしています。
何かが大きく外していると感じ、ジグヘッド中心に堤防から数メートルの基礎周辺をジグヘッドで狙ってみることに。
すぐに反応があり、15センチ前後のメバルがヒット。
レンジとしては、かなり浅い場所でヒット。
しかし、かなり渋めのアタリでノラない個体も・・・・
21時頃
その後、堤防の基礎のボトム(底)を探るためジグヘッドを重めにし、テンションフォール。
テンションフォールで水深が3メートル付近で大きなアタリ、巻き合わせを入れると、ベイビーメバル。
同じことを繰り返しているとフォール中にベイビーメバルがどんどん当たってきます。
群の上に落としてしまっていたようです。
ややポイントを外し、ジグヘッドをボトムに送りこみ、リフトアンドフォール中心に探りますが、ノー感じ。
フォールして数秒ボトムステイ(底で止めておく)をすると、何やら「コツン」と小さなアタリ。
アワセるとなかなかの引き。
無事ランディングしたのは、20中盤サイズのメバル。
ボトムで明らかに違うサイズの魚が出たので、ボトム中心に攻めることに。
ジグヘッドでボトムまで落とすもフォール中にベイビーメバルらしきアタリが頻発するため、3グラムに変更。
堤防の基礎と砂地の間周辺に丁寧に落として、スローリトリーブすると小さなアタリ。
巻き合わせでこの魚。
間違いなく、ボトム周辺の魚はデカイと判断!
重めの3グラムジグヘッドで丁寧にボトム周辺をリトリーブすると、他のメバルに比べて小さなアタリ、合わせると重量感を感じて急いで巻き上げると・・・
水面で慌ててしまい、バラし・・・泣
傾向として、潮の流れは関係なく砂地と基礎の間付近のボトム付近をスローに動かすとアタリがあるため継続するも、バラしてからはなぜかアタリが途絶える・・・・泣
メバルの釣りの場合、バラしは禁物です。
針にかかった個体が仲間に警戒信号を発してしまうようで、アタリが減ってしまいます。
とりあえず、胃の中を調べるために各サイズのメバルをキープ。
ベイビー、中型、やや大型と2匹づつ持って帰ります。
とりあえず、もう少し釣りしたかったのですが、手が震えるほど寒くなっていたため、納竿。
※これから捌いた時の画像を載せます。
グロテスクな画像になることを予めご了承ください。
胃の中で明確な食性が明らかに・・
まず、ボトムでのやや大型メバルの糞を観察してみました。
何やら、黒く細長い塊が出てきました。
甲殻類ぽい糞ですが、このままじゃよくわからないので、ちゃんと捌いてみます。
3種類のベイトが出てきました!
一番上がアミエビ系なのは確定で、真ん中は甲殻類ですね!
一番下はぐちゃぐちゃでしたが、環中類(ゴカイやイソメ)の生物であると考えられます。
(左のピンク色の大きいのは胃です)
3種類のベイトのうち、2種類は砂地にいるような生物ですね。
そして、2匹目のやや大型メバルも捌いてみます。
ほぼ、全て甲殻類ですね!
形の残っているのをアップしてみましょう。
オオグソクムシの小さくなったような甲殻類です。
正確な種類までは特定できませんが、スナホリムシかフグノヘ系だと思われます。
もし、わかる方いればコメントください!笑
ネットの情報によれば、この甲殻類は普段は砂地にいて、時々泳ぎ回ったりしているそうです。
だから、ボトムのスローリトリーブで釣れたんですね。
そして、中層で釣れた2匹、フォールで釣れたベイビーサイズも捌いて胃の中を調査しました。
なんと、小型は全て動物プランクトン(アミ)などの浮遊生物でした!
これではっきりしたのは、このエリアではサイズに応じて捕食しているベイトが明らかに違うという結果がわかりました。
ボトムで、フグノヘ系の甲殻類をメインに捕食しているのはやや大型サイズ、トップレンジから中層までアミなどの動物プランクトンを追いかけているのはベイビー・小型サイズのメバルの群でした。
ここまで明確に結果として現れると非常に面白いものです。
おそらくボトム周辺にいる甲殻類の方がやや大型のメバルにとって栄養価も高く食べやすい餌なのかもしれませんね。
メバルはレンジが大事と言われますが、狙うサイズに応じてレンジも考えていかなくてはいけないと改めて感じました。
※釣ったメバルは煮付けと唐揚げにして戴きました。
3日目の答え合わせ
胃の中を調べて、自分がしてきた釣りに対して確信が持てたので、それの答え合わせをしに3日目も全く同じ堤防で答え合わせです。
まずは、ボトムを狙うためのジグヘッドが少なくなっていたので、購入してきました。
ちなみにルーディーズのダートワームは非常に優秀で、ワインドはもちろん、リトリーブの釣りにも対応し、幅広く使っています。
マズメ時の夕日を見つつ、ジグをロングキャストします。
まさかのエゾメバル!(ガヤ)
ジグに強烈にアタックしてきました。笑
日も沈み、風強い時対応のフロロタックルを用意します。
ボトム狙いのジグヘッドで着底したら、スローにリトリーブし、カーブフォール、ボトムステイ数秒を繰り返していきます。
開始2投目で、ティップが吸い込まれるような強烈なアタリ!
その後もボトム中心に良型がどんどん釣れます。
堤防から良型のみが連続ヒットし、何と!1時間ほどで10引き近くの魚をキャッチすることに成功しました。
パターンがはっきりすると、バイトも明確ですごい食い方をしてきた個体もありました。
ちなみに近くにいた人は、ほぼ小型のメバルしか釣れていませんでした。
ゲームフィッシングとしては、満足の釣果も得られ、帰路につくことに。
この記事でお伝えしたいことは、ゲームフィッシングの対象魚の食性及び、捕食している餌を知ることで釣りの内容が変わるということです。
「メバルは巻いて釣る」と思考停止せずに、自然環境を観察し、状況に合わせ、考察していくことでより深みのあるゲームフィッシングができると改めて感じています。
ルアーを用いて釣りをする以上は、自分から仕掛けていき、より魚の習性や動きを察知していく必要があると痛感しています。
コマセを巻いて魚を留めておいたりする餌釣りと大きく違う点は「自分から仕掛けていく」と点にあると感じています。
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