津本式・究極の血抜き

スーパーの魚で津本式究極の血抜きを試してみたら驚きの結果に!

釣具業界や釣人界隈でも認知が広がっている津本式究極の血抜き。

津本式究極の血抜きを知ったのはちょうど2年ほど前の2021年ごろで、今では釣った魚でほとんど試していて、素晴らしい技術であると確信しています。

特にそのすごさは体感的に血生臭い臭いが魚から消え、保存期間が伸びていると言う点。

詳しくは後でお話ししますが、まずは所感から。

※この記事では究極の血抜きのやり方を知っている前提で書いています。

 

当初、究極の血抜きを知らなかった頃は勉強不足もあり、釣りから帰ってきたらヘロヘロになりながら、魚を釣れた分だけ大量に三枚おろしにし、次の日には何も考えず、料理して食べていました。

しかし、日々YouTubeで津本式の勉強をコツコツしているうちに(毎日寝る前に寝落ち寸前まで見てました。笑)、究極の血抜きをホース一本でサッと行い、腐りやすい部位(エラ、内臓、血合)等を取り除き、ペーパーで包んで冷蔵庫の中に入れておけば、1週間は特に変な臭いもなく、むしろ美味しくなると言う嘘のようなマジックのような状態に魚が変貌します。

当然、魚のコンディションや魚種によりその処理後の状態や期間は千差万別ですが!

 

釣人ならわかって頂けると思いますが、美味しい魚を何がなんでも食べるために執念じみた気持ちがない限り、長距離運転、集中した釣りの後、長い間揺られ続けた船で体はヘロヘロ、帰って速攻寝たい状態で、魚を捌く!のは苦痛以外の何物でもありませんでした。

それがあったからこそ、昔はキャッチアンドリリースという考えを無理やり海に持ち込んで、良い魚でも取り敢えずリリースするという今では勿体ないないとも言えることを行っていました。笑

 

最近は、様々な処理の段階を理解し、自身の疲れ具合、魚の種類等に応じて、最低限これさえやっていればと言うポイントさえ抑え、処理を施しているので、釣り後の作業の苦痛を大きく和らげることができています。

今では、むしろ美味しい魚になる!(生臭さ、臭みが無い)と言う確信があるため、ノリノリで処理して、釣った魚を処理して冷蔵庫までインしていますよ!

 

上記内容だけでも1つのテーマとして、紹介できますが、それらは本家本元の津本式究極の血抜き考案者の津本さんがYouTube動画で丁寧にご説明していただいているので、わざわざこちらで書く必要もないかと考えています。

特に今回僕が感じているのは、釣れたて、活け〆した魚を処理するのと、スーパーや魚屋さんで買ったきた魚では、差があるということを感じています。

それを実験してみましたので紹介しますね。

 

「血抜き・ノズル」「血抜きのみ」「血抜きなし」の結果

 

今回、スーパーであれば全国的に置いている魚、アジをマル(何も処理されていない状態)のまま買って来て、3パターンで処理しました。

できる限り同じサイズで同じようなクオリティのアジを3匹選びました。

野〆されていると思いますので、網にかかった後、漁師さんがそのまま氷に入れてそのまま、運搬された個体で、獲れてから1日半〜2日はたっている個体と考えます。

購入後、上から「血抜き・ノズル」「血抜きのみ」「血抜きなし」

 

1匹だけ尾をカットするため、3匹ともゼイゴをカット

 

一番上のアジのみ血抜きとノズル

 

3匹とも共通してエラと内臓は除去して完了

 

ちょっと雑いですが、ペーパーに包んでサランラップで包み、冷蔵庫へ

 

3日後の冷蔵庫から取り出してみる

 

3匹とも2枚おろしにしてみる

「血抜き+ノズル」の個体は見た目的に血の色が薄いが、血抜きのみと血抜きなしの個体は、見た目上特に変化なし

 

血抜きなしの個体の見た目

腎臓の血合肉がしっかり残っていて、色も少し黒っぽく見える

 

「血抜き+ノズル」個体は腎臓の血合肉が少なく身の色が少し白い

 

実験の写真はここまでとなります。

実際にスーパーの魚を仕立ててみて、感じたことがあります。

まず、釣り上げた魚と違い、死んでから2日前後もたってしまうと血合と血が固まってしまい、血抜きをしても腎臓=血合肉が残る傾向にある個体もあります。

今回のアジが良い例です。

そういう古い魚は長めに血抜きをすることが望ましいのですが、長めにやってしまったり、ノズルで強めに水を入れ込んでしまうと身が割れてしまったり、腹が裂けたりすることがありました。

そのため、釣り上げた魚より、気持ち長めくらいの感覚でやることが望ましいのではないかと結論付けています。

例えば、魚屋さんで購入した「ボラ」や「真鯛」その他、数種類の魚で確認していますが、究極の血抜きにより、血合肉(腎臓)が残ってしまう個体はどうしても出て来ます。

血合が綺麗になる魚もいれば、綺麗にならない魚もします。

まぁ、究極の血抜きではほとんど綺麗になるのですが、血合肉残りというのがスーパーや鮮度の悪い魚を魚屋さんで購入した時のデメリットと言えるかもしれません。

 

上記写真は釣り上げたオオモンハタを釣った日に仕立て、その後1週間寝かせて、捌いた写真です。

究極の血抜きを行った場合、釣った個体でしっかり内臓を洗浄した魚は血合や血が残るということはほとんどありませんので、やはり鮮度の悪いスーパーなどで購入した魚に関して、ときどき血合が残るのは仕方ないことなのかもしれませんね。

 

ただ、ここまではあくまで魚の血合肉が見える見えないの話でした。

 

実はここからが本題なのです。

一番最初に実験した3匹のアジを食してみた時にはっきりわかったことがあったのです。

捌いたアジを別々の料理にしてしまうと良くわからなくなるので、全て「アジのなめろう」にしました。

その結果、3皿作ったアジのなめろうの中で、明らかに血生臭い料理がありました。

 

それこそが血抜きなしの個体のなめろうでした。せっかく臭い消しの生姜を入れているのにも関わらず、臭うのです。

口に入れた瞬間に風味が明らかに違う血の香りというか生臭い香りというか。

 

そもそもなめろうを作るために身を叩いている時に気がついたのですが、血抜きをしていない個体だけ、血生臭い。

なんでこんなに臭うのか!というレベルで、飲食店で出されたらクレームレベルの臭いでした。

 

あらためて自分で実験して感じたのですが、血合肉が多少残る残らないはあまり関係なく、全身の血が溶けて抜けているかが問題なのだとあらためて気がつかされました。

つまり、究極の血抜きをノズルなしでも行うことで魚の臭みの1つを除去することが可能であるという事実です。

津本さんが動画でいつも言うようにノズルを使うことが大事なのではなく、皮目の毛細血管の血を取り除くことが大事とのことを体感することができました。

そのためにはホースによる津本式の究極の血抜きは最低限行うべきだと思いました。

(ちなみに僕は正確にはホースを魚に入れるというより、継手のまま入れています。継ぎ手を使った方がサイズ問わずやりやすいです)

いつもは釣りしてすぐ血抜きをするため、あまり血生臭い魚を扱うことがありませんでしたが、スーパーのあまり鮮度の良くない魚で実験をすることでよりこの技術の良さが良くわかる結果となりました。

 

特に刺身やなめろうのように生の魚を使う料理では、血の臭いが=生臭さと認識されます。

それを体感するには、血抜きをする個体と血抜きをしない個体で自身で捌いた時に、嗅ぎ分けてみて欲しいです。

正直、感覚的な話を文章で伝えるのは無理だと書いていて思いました。

とにかくこの記事の内容が信じられない人は実際にやってみてください。

時間がたったスーパーの魚でも、究極の血抜きで身の生臭さが消えるのです。

 

魚の臭み、血の香りに敏感になってくる

 

津本式・究極の血抜きをやっていて、その魚ばかり食べていると血生臭い魚自体を食べる機会が少なくなってきます。

そのため、僕の場合、嗅覚が魚に関してはよくなりました。

本来持っていた感覚が蘇ってきたかとように、血生臭さや臭みがより良くわかるようになってきました。

以前、究極の血抜きをしていないブリの切り身を購入した時、血生臭さが気になって身をおろしてから塩水で洗ってしまったほどです。

これまで当たり前に食べていた、あの口に入れた時の血の香りがとても嫌になってしまいました。

 

津本式の究極の血抜きを行うことで美味しい魚を仕立てられますが、感覚も思い出していくと言う点もお伝えしたいと思います。

本家本元の津本さんは伸びる魚と伸びない魚があるとおっしゃっていましたが、僕は一般家庭レベルでは血生臭さや臭みがなくなる時点で美味しい魚になると言っても良いんじゃないかと思っています。

ですから、究極の血抜き→臭みが無く美味しくなると言えると思っています。

おそらく、拘りがある人があーだこーだコメント書く人が多いので、津本さんも気を遣って伸びる魚と伸びない魚という表現にしているような気がします。

魚に関しては昔からやっている人も多く、個人の感覚などに依存している部分もあるジャンルですし、何より思い込みによって魚って味が変わるんですよね。笑

人間の思考って本当不思議です。

今ではスーパーの寿司ですら、血生臭さを感じる状況ですから。汗

これも僕の思い込みも入っているかも知れませんね。笑

 

最後までご覧いただきありがとうございます。

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