ロックフィッシュ

ロックフィッシュワームの基本やアプローチなどの基本を解説!「上達論」

ロックフィッシュがルアーのどんなことに反応しているのか、またアクションの基本的な考え方などをご紹介します。

ルアーフィッシングという釣りは魚を釣るまでを自分なりに考えていくことに面白みがあると思っています。

その手助けとなれば幸いです!

 

魚(ロックフィッシュ)はルアーの何を意識しているのか?

 

実は魚が口を使う際に意識していると言われているワームの4つの要素があります。

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◯アクション(動き)

◯波動

◯シルエット

◯味と匂い

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意外と大事なことですので、一つ一つ説明していきます。

 

◯アクション(動き)

 

ルアーフィッシングの世界では、ルアーが本物の餌に近い形(リアルな形)をしていても釣れません。

なぜなら、魚は人間と違いぼんやりとしかルアーが見えていないからです。

実は、魚から見える物体の輪郭が人間ほど鮮明ではないからです。

 

星型は魚には星型に見えていません。

もっと、丸みを帯びた輪郭で見えており、はっきりとは認識していないと言われます。

 

そのため、大事になってくるのがワームの動きです。

それは、魚が普段食べている餌の動きです。

カニのじっとしている動き、横にカニ歩きする時の動き、岩からホワホワと落ちていく時の動き、消波ブロックから転がり落ちるカニ、小魚が水平に泳いでいる時の動き、パニックを起こした魚が左右に動き回る動き、様々あります。

 

こうした餌の動きをイメージしながら、ルアーを動かしてみましょう。

 

基本的なルアーの動かし方は後ほど解説しますが、それに加え餌の動きを知っておくと、より魚を釣るための動かし方ができるようになります。

イメージが湧かない人は事前に磯場や堤防にいるカニの動きを観察してみたり、水族館で観察して見たり、YouTubeなどで餌となる甲殻類や小魚の動きを見ておきましょう。

 

 

◯波動

 

波動というのは、ワームが水を押す力のことを言います。

ワームの素材、ボリュームやパーツの数や形などによって、水を押す力というものが違います。

例えば、硬い素材であったり、大きいワーム、パーツの多いワームは、その分、水を押すので強い波動を出します。

 

詳しくは次の項目で説明しますが、この波動という要素は魚を多く釣るために非常に重要です。

 

先ほど紹介した4種類のワームの波動を理解しておけば、どんな時に使えば良いのかイメージが湧きやすいでしょう。

 

波動の違いというのは、わかりにくいかと思いますので、購入したお手持ちのルアーを実際に海に投げてその引き抵抗を感じてみてください。

 

シンカー(オモリ)を同じ重さの状態にして比べるワームを投げてチェックします。

水中での引き抵抗を感じるルアーほど、波動が強いワームです。

※波動の強いワームはパーツが多かったり、ワームが硬めな傾向があります。

同じ大きさでも形やシルエットで全く引き抵抗が違うものも多いですので、慣れてきたら確認しておきましょう。

 

 

◯シルエット

 

魚が意識している餌とされる生き物の大きさや形をおおよそ合わせていくことが大事です。

例えば、小さなイワシとカニではシルエットが違いますよね。

イワシは細身なのに対して、カニは丸く扁平的です。

 

海を観察して泳いている魚を見たり、釣り上げた魚から吐き出される生き物をしっかり確認し、ワームのサイズやシルエットを変更しましょう。

小魚のシルエットを確認する場合は、長さよりも太さを確認しましょう。

 

 

◯味と匂い

 

魚は水の中を漂う匂いや味に敏感です。

それも大きな魚になればなるほど、匂いや味をしっかり感じて行動しています。

そのため、味付きのワームというのは魚に違和感を与えずに、長い間口の中に入っている可能性が高くなります。

竿で感じるアタリが取れなくても魚がワームを口に咥えている時間が長ければ、釣り上げられる確率は上がります。

 

特に透明な水域やプランクトンが減る冬などは水中の有機物も減りますので、この味付き、匂い付きのワームが最大限効果を発揮します。

また、魚のアタリがあるのに、釣れないというシビアな時にも味付きのワームは効果を発揮します。

魚の口の奥まで、深く針が食い込むかどうかの違いを生むのです。

 

初心者は、味付き、匂い付きのワームを購入されると間違いないと思います。

 

「エコギアアクア熟成」「バークレーガルプ」シリーズなどの汁付きのワームがオススメです。

ただし、汁が漏れる可能性があるので、専用の漏れ防止ケースを購入しましょう。

 

 

ワームでも餌でも一緒!「基本は誘って食わす!」

 

ロックフィッシュの基本的なアクションの方法として、リフト&フォールという動きがあります。

名前の通り、海底から上にワームをあげ、海底までワームを落とすという動きです。

 

リグ(仕掛け)が引っかかりやすい場所(根周り)を攻めるロックフィッシュゲームにおいて外せないアクション方法となります。

このように、リフトすることで根掛かり(根に引っかかって外れない状態)を回避することと同時に魚に対して「ワームがここにあるよ」とアピールすることに繋がっているのです。

 

そうして、アピールされたワームを魚が見つけ追いかけ、そして、フォールしていく時に魚が口を使うということです。

ロックフィッシュは下から上を見上げて、生き物を食うタイミングを見計らっています。

 

水族館などで観察して気がついたことですが、ほとんどのロックフィッシュは根周りを移動したり、根にくっついていたり、壁に沿って泳ぎ回っていますが、ほとんどの行動に共通しているのが、やや頭を上に向けているということです。(完全に泳ぎ回っている時を除く)

つまり、自分より上を通る物に対して、明らかに意識しているという証拠なのです。

頭をあげていることはメバルからソイ、ハタ、クエに到るまで同じ行動習性を持っています。

 

そのため、海底からルアーを魚の上までリフトして(誘って)フォールする(食わす)という流れが大事になってきます。

または、ワームを泳がせて(誘って)フォールする(食わす)やフォールして(誘って)ステイ(食わす)という動きもあります。

※ステイ=止めておくこと

 

これはイソメなどで釣る餌釣りの世界でも一緒なのです。

餌釣りでも、竿をサビいて、イソメを動かし(誘って)、止めておく(食わす)の繰り返しです。

つまり、ワームでも餌でも、誘って食わすという流れは一緒です。

これを忘れなければ、どんなアクションでも応用でき、すぐ上達します。

 

釣れる波動を見つけることについて

 

前述したように、魚はワームから発する波動を感じています。

時には、波動による違いでルアーに反応するかしないのかが明確に分かれます。

 

まず、説明のために、話しておきたいエピソードが2つあります。

その昔、僕が小学生くらいの頃、アジが釣れているということでサビキ釣りをしに行ったことがありました。

長い磯竿にリールをつけ、垂らしているとすぐにアジが食い付いてきます。

入れ食い状態です。

 

そうした中、急に磯竿が跳ねるようなアタリがあったと思ったら、竿が重いのです。

どうしたものかと、思いつつ仕掛けをあげてみると軽くなりました。

 

あれ!?と思っていると、アジの顔しかありません。

食い千切られていたのです!

 

子供だった当時は、サメだ!とか騒いでましたが、アジを食ってきた正体はヒラメです。

こうした経験のある方はサビキ釣りをしている方なら体験したことのある方いらっしゃるかもしれません。

 

その後、僕が大人になりダイバーさんの記事を読む機会がありました。

そのダイバーさんは、沖縄で水中に竿を入れ、潜りながら釣りをしていたそうです。

 

その際に針にかけた小さなハゼ類の魚が、とんでもないスピードで突っ込んできたハタに横取りされてしまったそうです。

もちろんハゼは食われてしまい、釣れませんでした。

そのハタは、また巣穴に潜るとじっとしまた次の獲物を狙っていたそうです。

 

こうした根周辺にいる魚というのは、自分のテリトリー内にいる餌となる生物が暴れることで発せられる異常な波動を繊細に感知しているのです。

つまり、この波動の違いは釣果に影響するということを知って欲しいのです。

※釣果=釣りの結果

魚からしたら、餌となる生き物に対して、「今食べるチャンスだ!」と感じる波動があるのです。

 

食うか食われるかの世界である海の中では、真っ先に食べられるのは変な波動を出していたり、色が派手で目立っている生き物です。

これってルアーフィッシングにおいてヒントになりませんか?

 

自身の使っているワームから発せられる波動を知り、釣るためにどうしたら良いか?と考えることの重要性を理解して頂けましたでしょうか。

その時の状況に合ったワームの大きさや種類に変えたりすることができれば、魚は釣れやすくなります。

 

しかし、残念ながら確実に釣れる絶対的な波動は存在しません。

 

全国どのエリアでも、様々な要因がありますので、釣れる波動は変化します。

そのために、ロックフィッシュワームは釣れなければどんどん交換していく方が良いのです。

 

魚が釣れたら、口の中、糞を見ることの重要性

 

ロックフィッシュを狙って魚が釣れた時は、まず記念写真!笑

でも、良いですが・・・

 

そのあと、必ず魚の口の中を覗きましょう。

食べている餌を確認するのです。

 

また、魚によっては自分から吐き出す個体もいます。

一番はじめに説明したように、ワームに餌のシルエットが合っているかが大事です。

小さなカニを頬張っているかもしれませんし、非常に小さなエビを大量に食べているかもしれません。

はたまた、小魚が一匹丸ごと出てくることもあるでしょう。

そうした時に、餌の大きさにワームを合わせましょう。

 

例えば、キジハタの口の中にいたのは?

小さなカニを口いっぱいに、ほう張っていました。

こんな感じのです。

 

また、衝撃の写真をお見せしましょう。

 

 

 

静岡県、伊豆半島で釣ったアカハタからは、こんな餌が出てきました。

魚体の半分はあるかと思われる伊勢海老です!

 

また、吐き出す餌がない場合は、糞をお尻から少し絞り出して見ましょう。

全てそうとは言えませんが、茶色やピンク色は甲殻類を、銀色や白色が出れば小魚を食べている可能性があります。

混ざって灰色ぽい糞はなんとも言えません。

 

このように、「魚が今食べている餌が何であるかを知る」ことが大事です。

魚が食べているものを知ろうとすることが大事です。

 

最終的にリグ(仕掛け)や釣り方は、餌に合わせることが多いです。

餌を知ることから本当のルアーフィッシングがはじまると言っても良いと思います。

魚の条件反射を利用した釣り方もあるため、一概には言えませんが基本は餌だと考えましょう。

 

「ワームは魚に見られている」と心掛け、その時の釣れる要素を考える

 

魚が釣れ出したら、ワームに反応する4つのどの要素で食ってきているのかを考えることが大事です。

 

例えば、シルエットで食ってきているのであればシルエットがシビアな日だと判断できますし、波動で食っているのであれば、魚の捕食のスイッチが波動で入るということがわかります。

魚がどの要素で口を使ってきているのかを考え、自分なりに仮説を立てて次のワームセレクトをします。

 

あくまで、自分なりでいいんです。

自分で見つけたものだけが、自分の糧になっていきますから!

 

このようにワームで釣れる要素を1つ1つ紐解いて考えることをオススメします。

 

反応する要素を知ることで多くの魚を釣ることができます。

また、ロックフィッシュゲームをしていると、突然反応が出たり、出なかったりという場面が多くあります。

 

そうした時に、多くの場合は時合(釣れるタイミング)なんだなと解釈することも多いですが、実はその時に魚が反応するワームの要素に合致した可能性も考慮しなくてはいけません。

 

なぜなら、ロックフィッシュがいるエリアでは、あなたのキャストしたワームは一投ごとに魚に見られている可能性が高いからです。

全ての魚がワームに反応する訳ではありませんので、「反応がない=魚がいない」訳ではないのです。

 

むしろ、状況にあっていないことをしていると反応しない個体の方が多いのです。

そのためにワームやカラーのローテーションは大事です。

だから、どんどん試していけば良いと思います!

実際、釣り人がわからない魚の追尾やバイト(ワームに口を使うこと)が頻繁にあると言われます。

(プロアングラーの佐藤文紀さんのDVDでおっしゃっていました)

 

僕もその通りだと実感しています。

そうした食うまでにいたらない魚たちを一匹でも多く釣るためには、リグやワームに対する理解は必要です。

 

ロックフィッシュがもっと釣れるようになるための本質的なヒント

 

色々なジャンルのプロの方が最終的に口にするのは、魚の習性への理解や自然に対する観察力、研究欲や思考力だとよく言われます。

つまり、魚や釣りに対して熱心に考えているんですね。

 

魚が釣れたら、なぜ釣れたのか?何を食べているのか?なぜこのタイミングで?なぜこのルアーで釣れたのか?なぜこのルアーをこう動かして釣れたのか?を考える癖をつけるとぐんぐん成長していきます。

 

例えば、一般的なアングラーは釣れるルアーや釣れるテクニックなどを重視していますが、プロが重視しているのはテクニックではないような印象を受けています。

やっぱり、釣りの思考力と知識や経験です。

思考力や知識や経験がベースとなり、結果的に仕事でロッド開発やルアー開発をしているのです。

テクニックは釣りをしていれば、後からついてくるものであり、個人個人で得意な釣りが違うのも人それぞれに個性があるからだと思います。

 

この記事には盛り込んでいませんが、フラッシングと言われるキラメキ効果などを利用したり、魚の目の前に突然落とし込むような魚の条件反射を利用した釣り方もあります。

釣れる場所や道具を知っても、フィールドでの思考力が伴わなければ結果的に釣れない釣り人になってしまいます。

 

こんな言葉があります。

「漁師は知識ではできない、経験が必要だ」

 

釣りも一緒ではないでしょうか?

そのため、書籍や雑誌を読み、そしてフィールドで観察し、実際に自然から学ぶことをオススメします。

潮の特性、釣り場に住む生き物たちの生活、魚の行動特性、魚の季節ごとの動きなどです。

そうしてから魚を釣るためのアプローチを考えていきます。

初めの頃はわからなくて当然です。

しかし、釣りをしていると必ずヒントになるようなことがおきます!

 

それを見逃さず、自分の釣りに取り入れ、たくさん魚に触り、経験を積んでいけば上達は早いと思います。

あなたの一歩に、この記事が役にたつことを祈っています。

最後まで拝読頂き、ありがとうございました。

 

今回の参考文献です。

ソイ乱舞!局地的なベイトパターンの解「釣行記20180102&0103」前のページ

『エコギア』ロックマックス4インチとキジハタグラブ4インチの違いと使い分けを徹底解説次のページ

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