「ロックフィッシュゲーム」根掛かり回避のコツとテクニックについて



ロックフィッシュを釣る場合、根掛かりは避けられません。

どんなに釣りが上手な人でも、海の中の複雑な場所にリグ(仕掛け)を届ける以上は引っ掛かりが発生します。

しかし、根掛かりに対する知識がある程度あれば、少しでも根掛かりを回避することに繋がっていきます。

 

今回はロックフィッシュアングラーなら、必読の根掛かり回避について説明していきます。

 

根掛かりは無くならない!

 

ロックフィッシュを釣る上で、根掛かりを何とかなくす方法を考えることは大事です。

しかし、現実的には根掛かりをゼロに抑えることは不可能です。

なぜなら、魚のいる場所は岩や根周りといった複雑な海底だからです。

そこにルアーを突っ込ませていくのですから、根掛かりは避けられないのが現実です。泣

 

そのため、メンタル的にはロックフィッシュを釣る上で根掛かりとお友達くらいに考えていかなくてはやってられません。

※ソフトルアーの釣り前提です

 

多くの人は根掛かりして、苛立ったり、時にはやる気をなくしたり、心を折られたりすることもあるでしょう。

僕も多くの根掛かりを経験し、心を折られて何度も帰路につきましたよ・・・・笑

 

投げれば投げるほど、根掛かりが続き、学生時代には泣けなしのお金で購入したシンカーをなくし、毎回ショックを受けていたこともありました。

数千円して買ったタングステンのシンカーをたった数投で、全てロストしてしまったことも一度や二度ではないです。笑

 

しかし、シンカーを何百個とロストしてきた僕は、経験上ある結論に至りました。

それは、「根掛かりは軽減できる」ということです!

実際に10年近くロックフィッシュをしていると根掛かりを外すのもうまくなりましたし、そもそも引っかからないように動かすのが上手になってきます。

 

実は根掛かりの数を少なくすることは可能なんです。

 

実はシンカー(オモリ)が圧倒的に引っかかっている・・・・

 

よく「針がむき出しだから、根掛かりしやすい」と言う意見がありますが、プロのロックフィッシャーマンである佐藤文紀さんの話ではシンカー自体が根に引っかかっているケースが多いとおっしゃっていました。

(実際の水中映像で確認されているはずです)

つまり、根に引っかかる原因の多くはシンカーが根周りに引っかかってしまっていることが多いと言うことです。

もちろん、針が水草やその他の障害物に突き刺さって引っかかってしまうパターンもありますが、基本的にワームの先に付いているシンカーが先に根周りに接触するのです。

シンカーが引っかかる訳ですから、シンカーの素材で根掛かりを少なくすることは可能です。

 

特にテキサスリグの場合は、タングステン素材やブラス素材がオススメです。

※素材については後で詳しく説明しますね。

 

タングステンは高比重で硬い素材で、根周りのかたい岩礁帯であってもしっかりとシンカーが岩から反発してくれて、根掛かりが外しやすいのです。

さらに、感度が良い素材のため、慣れてくると根掛かりしそうな岩周りを事前にわかるようになります。

(鉛のシンカーだと変形して、突き刺さってしまい、余計にとれなくなってしまうと言う素材的なデメリットがあるのです・・・)

 

そして、根掛かり回避の1番の肝はシンカーの「重さ調整」です。

単純に引っ掛かりが多い場所だと、1つ軽くする、それでもダメならさらに軽くするという感じで、引っ掛かりにくい重さを探すことが大事です。

しかも釣果に直結する重要な部分です!

ただ、流されすぎずに底が取れる重さが大前提ですが。

 

ラインテンションを常にかけ着底後すぐに動かす

 

PEライン(撚り糸)を使う釣り人が増えてきました。

飛距離と感度が出せるラインでどんどん人気が出ています。

しかし、この糸はたるんでいる状態だと感度がゼロになってしまうと言うデメリットがあるのです。

感度が低くなるのではなく、ゼロなんです。

 

つまり、ルアーを操作している時、またはルアーが底に落ちていく時には常に糸にテンションをかけておかなくてはならないと言うことです。

もし、PEラインを使用していてテンションをかけずに釣りをしてしまうと、底についたシンカーやルアーが潮に流され知らぬ間に転がり、根掛かりしてしまうでしょう。

そうならないためにも、糸をある程度張り続けることが大事です。

リグがフォールしている時も竿先をフォールスピードに合わせて竿を下げていき、テンションを少しかけた状態にしておきます。

そうすることですぐに着底もわかり、根掛かり回避に繋がります。

 

フロロカーボンやナイロンを使用する場合でも最低でも、底にルアーが着底したと感じられる程度に糸は張っておいた方が良いです。

根掛かりが多発している人を見ていると、糸が緩んでしまい、着底がわかっていない人が多いです。

非常に基本的なことですが、潮の流れがある海釣りにおいて着底を確実に理解することは必要不可欠なことです。

 

根の荒い場所で釣りをする場合、底にルアーをつける時間をいかに減らすかが大事になります。

つまり、根掛かりを回避するために着底を感じた瞬間に、すぐに次の動作に移行する動作が重要と言うことです。

 

根周りにルアーを置いておく時間が長くなればなるほど、根掛かりが増えます。

 

ロックフィッシュ専用のタックルの有効性

 

スピニングタックルは比較的軽量のものが扱えるため、ライトな硬さのロッドが多いですがベイトタックルの場合、そのほとんどがMH(ミディアムヘビー)以上の硬めのロッドがほとんどです。

各メーカーから出ている専用のロッドの曲がり方をみてば、かなり先調子(ファーストテーパー)であり、先端から張りがあるタイプが多いです。

こうした特徴を持つロッドは根魚竿しかなく、根にコンタクトしたリグを簡単に外せるように設計されています。

特にロックフィッシュ専用タックルは、ティップでもなくバットでもなく、ベリー(穂持ち)にパワーがあるのが最大の特徴です。

実は、あまり書きたくない事実ですが、バスタックルの流用はロックフィッシュをキチンとやりたい人にはおすすめしません。

なぜなら、同じ硬さの竿同士比べても、根がかりの回避能力が圧倒的に専用ロッドの方が優秀だからです。

同じリグを専用ロッドとバスロッドで投げ比べてみたら1発でわかります。

ロッドの硬さは一緒なのに、バスロッドはベリーに力がなく、根を弾いてくれません。

そのため、素直に根に食い込みやすくなり、根がかりが多くなってしまうので釣りのリズムが悪くなったり、結果的にウェイトを軽くせざるを得なくなり、底がとりにくくなり、益々魚から遠ざかってしまう悪循環に陥りやすいです。

もし、ご自身の釣り場で根掛かりが多すぎて釣りにならないという場合は、専用のタックルという選択肢も考えてみてはいかがでしょうか。

 

専用の長い竿にする

 

昨今はロングスピンと言う釣り方が流行り、全国的に長めのスピニングロッドを用いて、より遠くに投げて深場やフレッシュな個体が多い場所にリグ(仕掛け)を届けると言うスタイルがメインになってきました。

実は僕はこの釣り方に大賛成です。

 

なぜなら、専用の長い竿を使うことで根掛かりも大きく減るからです。

まず、竿を長くするとルアーを操作する糸が、短い竿に比べ根周りでより垂直に近い角度で引いてこれるため、シンカーが根に突き刺さっていかずに、根周りをかわしやすいのです。

また、専用の竿は全体的に張りがあり、シンカーが根に引っかかっても、弾いてかわしやいのです。

 

釣りメーカーから様々ロックフィッシュ用の竿が販売されていますが、どのメーカーも8フィート以上(約2.4メートル以上)がスタンダードになってきています。

10年前より明らかに長くなってきました。

ロックフィッシュゲームが流行り始めた頃はバスフィッシングの延長線的な釣り方や考えが主流でしたが、時代と共にロックフィッシュゲームに特化した竿が販売されてきていると言うことでしょう。

 

昔に比べてアングラー側の選択肢が増えてきたと思います。

 

ジグヘッドリグの針が引っかかった場合

 

岩礁帯にジグヘッドを着底させた時に、針が岩に刺さって根掛かりする場合があります。

そうした時は、煽ったりシェイクしても外れない場合、針を曲げて回収するしかありません。

まずは、ゆっくりとテンションをかけてみてください。

ロックフィッシュの糸はかなり太めを選んでいるケースがほとんどのため、糸が切れずに針を曲げて回収することができます。

ジグヘッド自体は次に同じものは使えませんが、糸を切るよりは回収した方が環境的にも良いです。

 

この時のテンションの掛け方として、一気に激しくテンションを掛けるのではなく、徐々にテンションを掛けていくと上手い具合に針が曲がり、回収することができます。

 

下の写真を参照してください。

 

2種類の外し方

 

シェイクして外すケース

 

根掛かりの中でも「岩や岩盤などの傾斜部分に軽く乗っかっていて単純にラインにテンションがかかっているだけ」というケースや「シンカーが障害物に軽く引っかかっているだけ」というケースがあります。

そうした時は竿に軽くテンションをかけ、細かく揺するだけで簡単に外れることがあります。

無駄に煽るよりも細かく揺すった方が魚へのアピールにもなりますし、移動距離も抑えられるためポイントを長く攻めることができます。

何かの感触を感じて根掛ったかなぁ?と思ったら、テンションを軽くかけて一度竿を細かく振ってみましょう。

若干張り気味にしたラインを震わせるようなイメージで振ってみることでリグが自然と障害物からヌルッと抜けてくることが多いです。

このヌルッと抜けてくる時がリグが自然に岩から飛び出した生物感を演出してくれますので、このタイミングでリグに興味を持って魚が追ってきたり、バイトしてくる個体も多いですよ!

 

また、磯などで海藻の中にリグを入れた場合、若干根掛かりしていてもゆっくり抜き上げてみてください。そうするとリグがすり抜けやすいです。

いきなり煽ってしまうと、海藻にリグが突き刺さってしまったり、藻が糸で引っ張られて藻ダルマになりやすくなります。

 

激しく煽るケース

 

根に引っ掛かったタイミングで、ロッドを激しく煽ることで竿先が根を弾くように外れてくれることがあります。

特にロックフィッシュ専用の張りのあるベイトロッドを使う時により外れやすいです。

 

磯などでハードな岩を攻めている時は、底にシンカーを置いてしまうと潮やシンカーのフォールスピードで、岩に刺さり、すぐに根掛かりしてしまいます。

激しい岩礁帯では、岩に軽くスタックした感触があればすぐに竿を煽って根をクリアしていきましょう。

(軽くシェイクしていると引っかかるような岩礁帯のケースです)

 

慣れると、「ゴッ」というシンカーが岩に突き刺さるような危険な根掛かり方や激しくロッドを煽ったら簡単に外れる「ゴツン」というような根掛かりの感触的な違いも掴めてくるでしょう。

そうした時に煽ったらすぐ外せる根掛かりなのかを判断できるようになります。

 

僕の場合、磯周りやハードなストラクチャー周辺では専用のベイトタックルで釣りをして、根掛かりを軽減してリズムよく釣りできるように心がけています。

 

シンカーの種類を変える

 

素材の違い

 

主にロックフィッシュに用いられるシンカーの種類は3種類です。

鉛、ブラス、タングステン(合金)の3種類です。

 

その中で、最も根掛かりしやすいのは鉛のシンカーです。

鉛は素材の特性上、変形しやすいです。

硬い岩礁帯や岩にシンカーがぶつかった時に、変形し鉛のシンカーが細かい溝に食い込んでしまい、より根掛かりが外しにくくなるということがあります。

また、鉛は素材自体の感度が低く、岩の上を転がっていても竿先に伝わってこないことが多く「気がついたらシンカーが転がり、根掛かりに繋がっていた!」ということもあります。

安価でたくさん購入できる鉛シンカーではありますが、根掛かりしやすいというデメリットも視野に入れて考えていく必要があるのです。

※ジグヘッドはほとんどの商品が鉛でできていますので、そういう意味ではジグヘッドは根掛かりしやすいかもしれません。

 

一方タングステンやブラスシンカーは素材自体が硬く、岩やハードなマテリアルに干渉しても素材が変形しにくいです。

僕の場合、ブラスやタングステンが壊れたり、大きく変形したという経験はありません。

 

また、鉛に比べてかなり硬い素材のため、ハードなマテリアルの根周りや岩などと弾き合います。

硬いもの同士でぶつかるからです。

そのため、タングステンシンカーやブラスシンカーは根掛かりを軽い力で外せるのです。

※ただし、丸型形状のブラスシンカーは海底で転がりやすく初心者の方にはオススメしません。

 

形状を意識する

 

ジグヘッドの場合、横に倒れないタイプのジグヘッドが根掛かりしにくいです。

つまり、底でワームが寝ないで姿勢が良い状態のジグヘッドです。

 

テキサスリグの場合、根掛かりしにくい形状のシンカーを選ぶことも大事です。

基本的に素材を変えるだけで感度が高くなり、根掛かりする前に対策しやすくなります。

それに加え、シンカーの形状で大きく根掛かりを減らすことができるのです。

 

具体的に直リグと呼ばれるリグ、ビフテキリグ(ビーンズシンカー)は特に根掛かりしにくいです。

 

より垂直に落ちていく特徴がある2つのリグですが、垂直に持ち上げやすいのも特徴でもあるのです。

つまり、根周りに対してシンカーが真っ直ぐ落ち、真っ直ぐに近い角度で持ち上げることができるのです。

斜めに持ち上がれば上がるほど、シンカーがストラクチャーに引っかかりやすいのです。

 

根掛かりはバイトチャンス!?ハングオフを極める

 

ロックフィッシュをしていると根掛かりは、必ずあります。

しかし、逆に根掛かりして魚を釣る方法があることをご存知でしょうか?

 

あまり、激しすぎる岩では通用しないテクニックですが、ハングオフというテクニックがあります。

 

これはロックフィッシャーなら覚えておいて損はないです。

 

言葉で説明するのは少し難しいですが、まず半根掛かり状態を作ります。

半分根掛かりしているけど、揺するとシンカーが根から外れると言った状態です。

 

言葉で言うのは簡単ですけど、海の中でこう言う状態を意図的に作り出すことは意外と難しいです。

水深もあれば、潮の流れもあるためイメージ通りにシンカーが半分根掛かり状態になっていないことも多いので注意が必要です。

 

魚が確実にいるであろう場所で、半根掛かり状態で軽く揺すったりして、魚にルアーを見せる時間を作ります。(ソフトルアーが海底にピタッと張り付いて、ソフトルアーだけが振動しているイメージです

このソフトルアーを海底に止めて見せる時間をどう調整していくかがアングラーの力量です!

 

そして、魚に見せている時間を作った後は、竿を使って一気に根掛かりを外します。

ソフトルアーがポンっと外れた瞬間に、魚のバイトが集中しますので、一番集中してください。

 

ジーとルアーを見ていた魚が思わず条件反射的に口を使ってしまうイメージです。

リフトアンドフォールなどで、シンカーとワームを移動させていると微妙な感じに根掛かりする感触があります。

そう言うタイミングでも意図的にハングオフを使用しても良いですね。

 

このテクニックは、タケノコメバル、カサゴ、アイナメ、アカハタに効果がありました。

 

甲殻類を捕食している魚であれば、基本的にどんな魚でも反応してくれるんじゃないかなぁと思っています。

 

昨今の釣り事情を考えて、根周りと言う海底の特性を活かした釣りも視野に入れてみてはいかがでしょうか。

せっかく根周りを釣るのですから、こうしたテクニックを知っておくことで根掛かりに対して前向きに捉えられるのではないかと感じ、紹介して見ました。

 

多くの釣り人を悩ませる根掛かりですが、少しのコツで根掛かりのストレスを軽減することはできます。

この記事が皆様のお役にたてられますと幸いです。

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