源流イズム(アングラー教養)

プロアングラーの釣り道具紹介動画!それ、信用無くしてませんか?「これからのコンテンツ作成者に求められること」

信用度と有名度は全く違う

 

インターネットで自由なインプレやユーザーの声が簡単に検索できるようになった現代。

良い情報も悪い情報もネット上には溢れています。

 

もちろん、エンタメ的な釣り動画は「本当に無料でみて良いのか?」っていうクオリティのチャンネルも増えてきましたし、これはこれで楽しいですよね。

 

しかし、「んっ?これは・・・」という動画も増えてきました。

 

良いもの悪いものが混じるネットの世界で、コンテンツ作成側として、大事になってくることは信用の部分だと思っています。

 

今、釣り業界ではひと昔前と変わらないやり方で、プロアングラーに商品を紹介してもらうという方法をとっているケースがほとんどです。

 

なぜなら、釣り業界の基本はファンビジネスだから。

 

プロアングラーを好きになってもらって、「ファンになったユーザー向けに商品を販売する」これが業界の正攻法です。(著者調べ)

でも、これからの時代、こうしたやり方を間違えると長い目で見ると信用を失い、商品がさらに売れなくなるかもしれない・・・

 

例えば、シーバスでPEラインの0.6号の有効性のみをプロアングラーが紹介している動画があったとします。

初心者ユーザーはそれを見て、「PE0.6号が良いのか!」と使い分けも考えずに購入してしまうかもしれません。

しかし、実際に初心者が釣りをすると「高切れやトラブルが多く、釣りに集中できないし、値段は高いし・・・」で動画をみた初心者ユーザーは商品を買って失敗したと判断したとします。

 

そうすると、いくら有名アングラーが出演している動画でも、「PE0.6号の良い面しか伝えない、商品の宣伝しかしない」という動画に信用がなくなってきますね・・・

 

動画発信側、何より有名アングラーの信用度が下がってしまうのです。

 

特にYouTubeであれば、グッドボタンやバッドボタンをみると明らかに有名アングラーなのにバッドが多く押されすぎている動画も見受けられます。

これは結局、「信用がない情報だよ」「何かこの有名アングラーが気に食わない」とユーザーが判断しているからだと思います。

 

個人でやっているチャンネルの方がよっぽど本当のことを話している気がします。

ここで言いたいことはメディアで露出しているアングラーの有名度と信用度は違うという話です。

 

本当のことを正しくメリットとデメリットを交えて話してくれる人に人気が集まるのは時間の問題です。

最近のメディアはユーザー本位的な視点がなく、しかも、それに全く気がつかずに動画のサムネイルだけを派手にしたり、あたかも商品の良さだけをアピールして購入まで誘導させようとするケースが見られます。

 

有名アングラーが出演している「〇〇釣法の極意はこれだ!」的なタイトルの動画があったとします。

ユーザーはその釣りの極意を知りたいのでついつい見ますよね?

そのアングラーが好きなら尚更です。

 

でも、その動画内容はただの〇〇釣法をするための道具の紹介だけだったら?

 

はっきり言って、ユーザーはすぐに理解しますよ。

「こんなの、人を釣るための動画じゃん」って。

SNSも成熟し、釣り人もある程度中級者層が多くなってきた昨今、こうした流れはより加速していくと思います。

 

YouTubeのコメント欄でわかる販売戦略

 

YouTubeで様々なメディアが動画配信している昨今ですが、特に釣具販売メーカーが動画配信をしているケースが多くなってきました。

当然、釣具メーカーは売ることが目的なわけですから、動画の中で商品の紹介をします。

その中でもユーザーにとって有益なものもあれば、「ただ魚を釣って、このルアー釣れるぜ!」的な紹介をしているものも見受けられます。

 

そういう動画はコメント欄を見るとわかりやすいですね。

 

「この動画にはコメントできません」

こういう動画には意図があります。

 

釣りというジャンルは色々な意見が分かれる側面もあり、ユーザー同士の対立やコメント欄が荒れやすい傾向にあります。

また、先ほど紹介した通り、釣りはファンビジネスが多いですからファン同士の対立もコメント欄では必ずおきます。

メディア配信者として「商品やメーカーに対しての悪口を書かれたくない」というのが本音でしょう。

書かれると動画を見て買う人が減ってしまい、売上に影響してしまいますからね・・・泣

 

また、最近良いなぁと思っているのがルアーマガジンチャンネルさん

 

例えば、発売前の有料DVDを無料で公開し、ユーザーの興味を誘っています。

無料部分の動画を長くすることで、ユーザーからの生の反応も得られ、今後に繋がります。

何より、無料での公開範囲を超えて「このDVDを見たい!」と思うユーザーを増やせるという利点もあります。

 

そして、もう1つはコメント欄です。

チャンネル側からコメント1つ1つに返信しています。

これはDRM(ダイレクトレスポンスマーケティング)と呼ばれる方法で、直接ユーザーにコメントを返すことで販売促進にも繋がっています。

 

よく考えられて、「動画を作っているなぁ」と関心しています。

 

ちなみに別の記事でも紹介していますが、ルアーマガジン(内外出版社)の出しているDVDは勉強になるものが多いです。

これ本当ですよ!

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