ブラックバスを密放流した犯人「歴史から読み解く日本のアメリカ化」



ブラックバス密放流の犯人を探すには歴史を知ること

 

ブラックバスは、芦ノ湖から密放流されて広がったと紹介しているところもありますが事実は違い、何度か輸入されています。

 

そして、ブラックバス問題の多くは政治的な影響が大きいことを多くの人は知らないと思います。

そんな政治的な影響があるブラックバスの問題は、日本の近年の歴史、それも我々一般市民が知りにくい本当の歴史を知らなくてはその全体像が見えてこないという結論に至りました。

ややこしい話を噛み砕いて、簡単に説明しますのでどうか最後までご覧ください。

 

アメリカと日本の歴史を知れば、バス釣りがなぜ日本で繁栄したのか理解しやすいのではないか?と考えています。

 

様々な憶測がある中、「ブラックバスの日本での繁殖はバス釣り業界や個人のゲリラ放流によるもの」と言う意見が非常に多いですが、個人が放流するにも限界があり、バス釣り業界(輸入業者以外)はブラックバスフィッシングと言う流行にのって商売しているだけで、放流の直接の犯人ではないと言うのが僕の意見です。

 

その理由は、世の中全体の歴史を俯瞰していなくては紐解けません。

バス問題だけに焦点を当てれば、ゲリラ放流した個人や集団が悪いと言う話になり終了です。

それ以上の議論はないでしょう。

 

しかし、歴史背景を考え、水辺環境が悪化の一途を辿っていた高度経済成長期の日本では「バサー対バス駆除派の対立」と言う構造も作られたものだと理解できるでしょう。

バスフィッシングという日本のルアーフィッシングの原点は赤星鉄馬氏が持ち込んだことが始まりになっていますが、真にバスフィッシングの土壌を作ったのは別だということをこれから説明します。

 

アメリカのお得意さんはどこの国か?

 

話は明治から・・・と言いたいところですが、第二次世界大戦後の話から。

戦後、アメリカから来たGHQは日本のあらゆる文化を変え、様々な影響をもたらしました。

特に教育面が大きく変わり、日本人の精神部分については徹底的なまでに影響を受けました。

この時、アメリカは先の戦争で、「武力では国を支配することは出来ない」と学んだのです。

その際に日本国民に政治への関心をそらすために行われたのが、3S政策です。

(スポーツ、セックス、スクリーンの頭文字で3S政策です)

 

戦後の日本の話は深すぎるので、詳しくは書きませんが、3S政策後の日本では、急にアメリカから入って来た製品や文化がブームになりませんでしたか?

そして、今になって日本でどれくらいアメリカの製品やサービスを使っているか考えてみてください。

 

コカコーラ

スターバックス

マクドナルド

ケンタッキー

google

アップル

マイクロソフト(エクセル、ワードなどのオフィス製品)

アマゾン

などなど・・・・

 

製品やサービス以外にも、バスケや野球やロックミュージックや映画など、あげればキリがないはずです。

 

現に日本で起きるブームは例からもわかるように、アメリカの後追いもしくはアメリカ文化そのモノであることが多いですよね。

 

歴史的な観点から、日本のブームは米国関係者が仕掛けているということは明白であります。

冒頭の政治的影響とはこれを受け入れたことからはじまっています。

 

別の視点からの現在の具体的をあげれば、マイナンバー制度や近年のフリーランスの増加などが言えます。

アメリカで先に起きていることが日本でも起きるのです。

 

数十年前のテレビしかなかった時代、文化やブームを作るのは意図も簡単です。

テレビなどを使えば、簡単にブームは作ることが出来ますよね。

アメリカの明治維新からの100年にも及ぶお得意さん作りというのは緻密な戦略の上で、大成功したのです。

それは今の日本文化を見れば一目瞭然です。

 

その一部にバスフィッシングが組み込まれていたことに気がついた人はいますか?

でも、バスフィッシングを作るためには、全国的にブラックバスが生息していなくては成立しませんよね。

そこで、日本にバスフィッシングという土壌を作るために各地に組織的に放流する必要があったわけです。

 

そんなわけないじゃん!と思う人もいると思いますが、証拠にこんなコメントをネット上から発見しました。↓

違います。

それに、水鳥や鮎のせいにするバサーなんて今時いないと思います。

しかし、バス釣り業界は、密放流をしていません。

なぜなら、全国的にバスが拡散した30年ほど前は、まだバス釣りというジャンルもなかったし、バス釣りの道具を専門的に製造している国産メーカーもありませんでした。

しかし、一部のマニアには、輸入のルアーフィッシング用の竿やリールが流通していましたし、芦ノ湖などには既にバスがいましたので、極めて限られたマニアの人は少なからずいました。

そこで、40年ほど前に釣り業界(釣具輸入業者)は、米国の関係者や、日本各地方の関係者と協力し、バスの稚魚を輸入しました。そして、全国にバスを拡散し、さらなる需要拡大を狙いました。

拡散方法については、同じ水系で下流側に流れて広がる、というのが一番手っ取り早いですね。そのため、主に放流されたのは、水系でも最上流のダム湖や池に放流されました。また、市街地に近く、アクセスが良い、というのも放流場所の選定基準になっているようです。

私も、25年ほど前からバス釣りをやっていますが、私の地域では、そのころから「バス」は当たり前にどこにでも居る身近な魚でした。また、釣りクラブや、個人的に釣ったバスを移植する活動も精力的に行っていました。しかし、昔は密放流などやっている人は居ませんでしたね、「堂々と放流」していたのです。別に犯罪ではありませんからね。そりゃそうですよね?

「バス釣りブーム」を作るためにはそこに「バスが釣れる場所」が必ず無くてはいけませんよね・・・・・・ブームと同時進行的に、それまで極一部にしか生息していないはずだった「ブラックバス」が全国に一気に生息場所を広げました。人為的に放流されて広がったのです。 (現在では外来生物法によりバスの移植は禁止されています)

個人的にやった人もいれば、釣具店や、メーカーが行った場合もあります。私の行きつけの釣具屋のオヤジは、 「この地域のバスは、40年前に全て自分が放流した」
と言っています。そして、ブームに乗ってかなり儲けたようです。平屋の木造だった店が、鉄筋コンクリート4階建ての立派なビルになり、支店も出しました。

つまりは、流行らせようと企んだ人々が居て、彼らがバスの生息域を拡大させたのです。そして、「バス釣り」は釣り全体の中で最も大きな市場規模を獲得していきます。だからこそ、バス釣りが産業として成り立っているのです。

バス釣りの流行なくしては、現在の釣り業界の繁栄はなかったことでしょう。また、バス釣りから釣りの楽しみを覚え、他のジャンルの釣りを始める方も多かったですから、裾野を広げるという役割も大きかったと思います。

以上が、私が知り得ている事実です。

引用:ヤフー知恵袋

 

 

このコメントを書かれた方は当時の関係者から話を聞いたか、放流の当事者の可能性が高いと感じています。

 

ここで着目して欲しいのは、「40年ほど前に釣り業界(釣具輸入業者)は、米国の関係者や、日本各地方の関係者と協力し、バスの稚魚を輸入しました。そして、全国にバスを拡散し、さらなる需要拡大を狙いました。」という文言です。

 

そして、下の図をみてください。

図で見る限り、ブラックバスが一気に全国に広がったタイミングも、ヤフー知恵袋のコメントの方の証言と一致していて、今から40年前から30年前に起きたことは間違いなさそうです。

 

引用元:ブラックバス(オオクチバス)による水域への被害

 

 

そして、早稲田大学の研究サイトからの引用です。

 

  • 1965年 芦ノ湖の漁業権を管理する神奈川県は、ブラックバス(オオクチバス、コクチバスその他のオオクチバス属の魚をいう)およびその卵も含め、移植を禁止した。(神奈川県内水面漁業調整規則第30条の2)。
  • 1970年代 魚食性が強いため、生態系への影響およびこれによる漁業被害が問題視されるようになり、漁業調整規則で無許可放流が禁止されるようになる。しかし、その後も人為的な放流により生息域を拡大していく。
  • 1972年 釣り具輸入業者のツネミ・新東亜グループによって米国ペンシルベニア州からバスの稚魚が芦ノ湖に移植される。また、その一部は関西方面に運ばれ、兵庫県東条湖、愛媛県石手川ダムなどにも移植された。
  • 1974年 この時期までオオクチバスの分布は23都府県にまで広がる。また、琵琶湖でオオクチバスが確認される。
  • 1975年 兵庫県生野銀山湖に移植。茨城県でオオクチバスが初確認。霞ヶ浦、牛久沼でオオクチバス確認。
  • 1979年 この時期までオオクチバスの分布は40府県(ブルーギルは9府県)。
  • 1983年 北海道、青森、岩手を除く日本全国にオオクチバスが分布。分布は1988年までに計45都府県に達する。
  • 1985年 賞金制のバスプロ・トーナメントが山梨県河口湖を中心に始まる。

引用サイト:はらじのホームページ

 

1972年 釣り具輸入業者のツネミ・新東亜グループによって米国ペンシルベニア州からバスの稚魚が芦ノ湖に移植される。また、その一部は関西方面に運ばれ、兵庫県東条湖、愛媛県石手川ダムなどにも移植された。」

 

1974年 この時期までオオクチバスの分布は23都府県にまで広がる。また、琵琶湖でオオクチバスが確認される。」

※わずか2年で6都県前後から23都府県へ

 

1979年 この時期までオオクチバスの分布は40府県(ブルーギルは9府県)」

※5年後には40府都県へ

 

この3つの文言を見る限り、1970年代に急速に各地に放流されていたことがよくわかります。

 

さらにこの話が事実であると僕は思うことがありました。

 

数年前になりますが、東京都港区の某社団法人の方とお話する機会があり、ブラックバスの話題になりました。

その際に、ブラックバスの輸入についての話をしてもらいました。

内容は記事にすることは出来ませんが、「日本全国にアメリカのバスフィッシングというブームを作る流れが関係者の中であった」という話でした。

それを聞いた時は、何となく覚えている程度の会話でしたが、ネットでバス関係の話を調べ、バスの輸入の歴史を書籍で読んでいるうちにこの時に教えてもらったことこそが、真実に最も近いと感じるようになりました。

 

日本という国は、アメリカのお得意さんなのです。

 

個人のゲリラ放流は集団放流があってからの話

 

某有名プロの昔の書籍に、バスを放流していたとの文言があり、個人単位でバサーがバスを放流していたのは間違いない事実でしょう。

しかし、釣り人がゲリラ放流する以前から、すでに日本にはブラックバスが関係者によって、各地に入れられていたというのは先ほどの説明通りです。

にも、関わらず政府や公共機関は本当のことを言わないんです。

いえ、本当のことは言えないんです。

 

当時の個人での放流というのは、当時取り締まる法律がなかったため、法律には違反していません。

しかし、日本の水辺環境が変わるという大きな現象を起こした責任は伴うかもしれませんね。

 

水辺環境が変わり、外来生物法が作られ、マスコミが騒ぎ、「ブラックバスは悪」という流れに日本は変わっていくのですが、この背景にはアメリカのある思想を広めたいという意図が見え隠れしていると思われます。

「本来の自然保護」というアメリカ発祥の思想を日本に広めるために当時の小池百合子議員が強引に(1人で・・)決定したのが外来生物法なのです。

 

政治家の話はこちらの記事から「フライの雑誌社」

世間的なブラックバス=悪という土壌を作った外来種法は、小池百合子氏が環境大臣だった頃に「グレーは黒」という発言で強引に決定したのが、外来種新法であったと言うことでした。

未だに続く小池劇場と揶揄される状態がこの頃から続いていたのです。

就任早々の平成28年8月末、2ヶ月先に迫っていた築地から豊洲への市場の移転という大事業をまさに「鶴の一声」で、議会に諮ることなく延期すると独断したのである。〜中略〜

もう一つ、小池劇場の「ない」は、ファクト(事実)に基づくロジック(論理)がないことだ。最近の小池の記者会見では、まさに「言語明瞭、意味不明(流暢に喋るが、論理はめちゃくちゃ)」な場面がたびたび見られる。

引用:「小池劇場」が日本を滅ぼす 著 有本香

 

見事に科学的にも費用対効果的にも実現ができない外来種駆除という思想が日本で広がっているわけです。

この構造に気がつかなくては法律という名の元、無限ループのようにこの問題は解決しないのです。

 

アメリカのサイエンスライターが書いた本にはこのような文言が有ります。

「手付かずの自然こそ至高、自然を元の姿に戻すべき」という価値観がじつはアメリカで作られた「カルト」である。

「自然という幻想」著 エマ・マリス

この本では生態系の混沌として部分や世界中の事例から外来種駆除や自然保護という幻想をぶった切る本です。

かなり骨の折れる取材だったに違いありません。

気になる方は読んでみてください。

 

ブラックバスの少子高齢化

 

ブラックバスという魚は、放流すれば子孫の繁栄のために爆発的に増える傾向にありますが、その後、安定すれば数はかなり減っていきます。

 

現に、芦ノ湖では初めてバスが放流されてから、絶滅寸前まで数が減っているのが当時の文献から明らかにされています。

わずか、数十年でその数は大きく減っていくのが公式記録として残っています。

 

今、ブラックバスの生息水域では安定期に入り、(日本の湖沼や川、野池など)バスの数が少なくなり、大型化が進んでいます。

バス釣り全盛期の頃の50アップは地域によっては今でいう60センチくらいの価値があったかもしれません。

 

今後も全国各地のバスは大型化の一途を辿っていくような気がしています。

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