日本人に馴染みの深い鯖(サバ)のお話をします。
日本では、松輪鯖や金華鯖などが非常に有名ですよね。
そして、鯖と言えば、味噌煮、塩焼きなどなど、ランチメニューの定番になっている定食が人気です。
僕も根っからの魚好きとしては、よく鯖塩定食、鯖味噌煮定食はよく好んで食べます。
そんな鯖を漁業視点とノルウェー産の鯖の味などについて記載しながらご紹介しましょう。
1980年代を境に乱獲によって減る鯖
実は、日本の漁業が盛んだったマサバ太平洋群の資源量は、1980年前に5000万トンから2000万トンまで急激に落ちています。
それに比例してマサバの親魚量も比例して落ち込んでいきます。
資源量減少の原因は日本人による乱獲です。
日本では、非常に計画性のない漁業が繰り返されていたのです。
その後、現在までずっと鯖の資源量は極めて低い水準で推移しています。
90年代以降、この事態に困ったのが鯖の加工業者です。
死活問題となり、必死に代替となる魚を海外で探し回った結果、ノルウェーの鯖にたどり着きます。
ノルウェーでは養殖魚の餌となっていた鯖
日本の加工業者が、必死に探した結果、ノルウェーの鯖に目をつけます。
実はノルウェーでは、鯖を食べる文化がなく、80年代までは養殖魚の餌になってしまうくらい、価値の低い魚でした。
それが、90年代になり、日本市場向けの鯖漁業が急成長していきます。
大回遊する多国籍資源 『大西洋鯖』
ノルウェー鯖として、日本に浸透したのは、いわゆる大西洋鯖のことです。
大西洋鯖は、スペイン沖で産まれた後の稚魚は、英国の北を通って、北側の餌場に回遊していきます。
そして、北側の餌場で成長するとノルウェー沿岸で産卵群を作り、秋頃から再び産卵場所へ回遊します。
産卵前のノルウェー沿岸に来たばかりの鯖は脂が非常に少なく、食用としてイマイチです。
しかし、その後徐々に脂がのり始めます。
産卵期になると体の栄養が生殖腺や卵に使用され、今度は脂が抜けていきます。
ノルウェーの漁師は産卵期前の脂がのっているタイミングで鯖を獲りに行きます。
簡単に説明すると鯖はこのようなタイミングで捕られているのです。
日本の鯖文化を救ったノルウェー鯖
ノルウェーの鯖は、産卵期前の脂がのったタイミングで、捕られることは説明しました。
実は、こうした脂ののったノルウェー鯖が安定して日本に供給されているのです。
そのため、味も国産の鯖と遜色ないどころか、ノルウェー産の方が美味しいという現象が起きています。
そのため、ノルウェー産の鯖を積極的に利用する料理店も多くなってきています。
それだけ、脂の乗りが安定しているのでしょう。
何故、日本の鯖はノルウェー産に負けつつあるのか
先程の通り、ノルウェー産は安定した鯖を供給しています。
日本のように国内消費が少ないためです。
一方、日本では需要があるため、漁のタイミングが毎年、早まりつつあります。
そのため、脂が乗り切っていない、もしくは小さい個体を獲ってしまうのです。
結果、大型の個体が減り、脂の量が落ちているのであれば、安定して脂の量があるノルウェー産に移行していくのも頷けます。
現在、日本では東日本大震災の後、鯖の漁獲量が回復しつつあります。
今後は、ノルウェーのように安定した鯖を確保するため、日本の漁業のやり方自体を見直す必要があると感じます。
追伸:こんな記事を見つけました。
サバが安定して食べられる時代も微妙なご時世になってきました。焦
全くその通ですね。日本も総量規制ではなく個別規制を
導入するべきです。
サバはもとより、マグロ、ウナギなどもこのままでは
いずれニシンの如くいなくなってしまうのではと思います。
ところで
「日本のように国内消費が少ないためです」の文は
「日本とは違い」じゃないですかね。
実際はノルウェーでもサバは結構消費されていますが。
ノルウェー産の方が美味い!
日本産不味いよ!買わなくなった!
餌やらないで!漁業が儲けて?(笑)
さばきまくって、知らん顔(笑)
世界一酷いだろ!中国と変わらん!(笑)
本当に美味しいので、毎日ノルウェーさば気合入れて売ってます!
もっと食べて欲しいけど思う程は利用なく少し寂しい・・・
この話し最高!拡散します
ノルウェー王国のさば
ハマってます。
お店では気合いいれて紹介してます
この話し超ステキです。
ありがとうございます。
関連情報、続編あったらうれしいです。
いやまずいよノルウェー産。
油がくさいし、身も臭い。
バターとマーガリンぐらい違う。
ノルウェー産は自宅では絶対食べない。
大分関サバや、高知の清水サバもゴマサバだけど冷凍じゃない延縄もの食べてみて。
干物食べるだけで違いわかるから。
コメントありがとうございます。
関サバ今度食べる機会があるので食べ比べてみようと思います!