これからの時代の釣具屋店員に求められること「ネット販売との差別化がキー」



この記事の所要時間: 1132

ネット販売が優位で、多くの業界がその影響を受けています。

例えば、街のちょっとした本屋さんはAmazonや楽天などの存在により存続すら危なくなっている店舗も増えつつあります。

すでに、街の本屋さんが潰れてしまった・・・という地域も多いでしょう。

 

東京でも郊外の本屋さんがなくなるという現象が起きています。

これだけ人口がいる東京でさえもそうなのですから、地方はさらに大きな影響を受けていることでしょう。

 

釣具店も例外ではありません。

このままネット販売が充実したら、人件費のいらないネット通販の方が有利になるに決まっています。

ところが、いくらAI(人工知能)が発達しようとも、ネット販売が充実してきても店舗や対面でしかできない販売があります。

 

僕自身釣具屋で3年働いた経験があり、3年目には店舗の責任者も経験しました。

すごい販売員を何人もみてきていますし、釣具屋の店員の素晴らしいところも知っています。

高々3年程度のキャリアで、こうした記事を書くのは大変押し付けがましいですが、僕の意見を書きたいと思います。

 

どちらかと言えば、釣具店員様向けの記事となりますことをご了承ください。

 

声がけのタイミングを考えて欲しい

 

先日、いつも通っていた世田谷の大手釣具チェーン店が閉まりました。

非常に悲しかった上に、不便だなと感じてしまいました。

釣具店をみて回ることは新しい発見や発想の場でもあり、たくさんの釣具に囲まれているだけで気分が高まります。

釣りにいけないアングラーにとっては釣具屋での時間は「癒しの時間」でもあります。

釣りにいくアングラーにとっては釣り前のワクワクする「自分だけの時間」であるのです。

それをぶち壊してしまう行為があります。

 

「いきなり店員が声をかけて、接客してくること」です。

 

初心者の人で何を買って良いかわからない人や何を買うか迷っている人にとっては声がけは案外嬉しいものです。

しかし、単純に押し付けがましく声がけしてくる店員が一定数います。

これが本当に鬱陶しいですね。笑

 

都内には未だにそういう接客を推進しているお店があり、お客さんの気持ちを全く理解していませんね。

声がけは人によっては絶大な効果を発揮しますが、大抵の人は売り込みに対して身構えてしまうか、少し鬱陶しいなぁと感じてしまうでしょう。

特にはじめて入った釣具屋で声がけされたら、商品を一通り見たいのにそれどころでは無くなりますよね・・・・泣

 

実はこの声がけが原因で、リピーターを減らしていることに気がついていないお店が多いこと。

 

もし、接客目的で、声がけするなら長く商品棚に留まっている人や明らかに商品棚を移動して商品を比べている人だけにするべきですね。

接客が上手な店員は、先にお客さんと雑談してラポール(信頼関係を築く行為)をとってから商品のオススメしているか、接客を必要としているお客様を見つけるのがうまいですね。

 

ネット販売との大きな差別化

 

あなたは欲しい針があったとしましょう。

銘柄もわかっていて、買うべき商品もわかっている。

こうした時はネットでの購入で事足りますよね。

ひと昔前はこの役割が店舗だったわけですが、ネットやオークションサイトの充実によりお客さん自身が欲しいものを安く手に入れる手段ができてしまったのですから、これを利用する人も増えてきました。

 

だからこそ、ひと昔前の接客やお店作りの考え方を変えなくてはいけません。

BtoB、BtoCと言うビジネスモデルに加えて、CtoCと言う新しい波が世の中に押し寄せているのです!

 

では、BtoCである釣具屋が生き残るために必要なこととは?

そして、対面で店員がセールスする最大のメリットとは?

 

これは法人、個人、店舗どのセールスマンにも言えることですが。

 

「対面セールスは提案が最大の強み」

 

これに尽きます。

ネットでの一方的な配信では、お客さんに応じたフレキシブルな提案は不可能です。

一人一人潜在的な欲求も違えば、求めている商品や価格も違うからです。

 

ネット販売との大きな差別化はこの点にあります。

お客さんが欲しいものを売るのではなく、お客さんの為になるものを売る方向にシフトしていく必要があるでしょう。

本気で売り上げをあげたいのであれば、対面セールスのスキルと提案力が不可欠だと思います。

店長や責任者は対面セールスやポップでの売り込みをする前提でお店作りをして、スタッフとの商品知識や提案の情報共有をしていく必要があるでしょう。

 

では実際にどういう形でお客さんへ提案するのか、というと店員側が知っている知識をベラベラ話すのではなく、お客さんに質問して話してもらうことが大事だと思います。

そのお客さんの話の中に、ヒントは隠されていますからね。

 

ちょっとしたことでも良いんです。

僕の経験上、レジにきたお客さんに些細なことを質問するのはすごく効果的でした。

 

例えば・・・

店員「どこに釣り行かれるんですか?」

お客さん「明日、相模湖行くんだ」

店員「ブラックバスですか!今相模湖釣れてますもんね!そういえば、明日雨らしいですよ」

お客さん「そうなんだよね」

店員「レインウェア持って行かれます?」

お客さん「持って行くよ」

店員「明日のためにメンテナンスどうですか?」→ここでレジ横の防水スプレーを紹介。

お客さん「そろそろ、防水性能も落ちているかもなぁ」→お客さんが納得すれば販売で、客単価アップ。

例はものすごくシンプルな話ですが、実際はもっと突っ込んだ会話をしますよ。

 

それに質問すると、話好きのお客さんはずっと話してくれる人もいますよね!笑

そうしたら、仲良くなるチャンス、リピーターになってくれるかもしれませんよ。

人間関係を作って仕舞えば、その店員がいるお店にお客さんが足を運んでくれるようになりますので、そうした方法が釣具店員に求められることだと思います。

 

反対に話したがらない人やリアクションが薄い人はどんなセールスも通用しにくいので、スルーしましょう。

 

商品をいくつか比べて説明する場合の値段構成は松竹梅の3つで考えると間違いありません。

シマノのスピニングリールで言えば、ステラ(松)ストラディック(竹)アルテグラ(梅)みたいな感じ。

最初にステラ触ったらやっぱりステラ良いなぁってなるけど、現実的にはアルテグラじゃ物足りなくて、ストラデックがちょうど良いって感じで売れたりします。

ステラは売るために仕入れるのではなく、比較対象として使えますね。

現実的には竹が一番売れるんです!

 

質問して提案するからには、商品のラインナップも重要で、ネットでは探しにくく、便利な小物を店舗に仕入れることも重要で、仕入れ担当や店長がいかにメーカーカタログを読み込んでいるかで勝負が決まりますよね。

提案するのに、商品がありきたりのものしか無ければ「帰って安いネットで買おう」ということにもなりかねませんね。

 

細かい便利グッズは店舗だからこそ、販売しやすいんです。

なぜなら、ポップ作成や店員のトークで便利商品をアピールできるから。

 

ネットで便利商品を買おうとしても、探す人に知識がなくては商品自体探せないのです。

このネットの弱点にフォーカスすることで、差別化がはかれるのです。

例をあげれば、Smithのフロッグ用の接着剤のようなかゆい所に手が届くような製品はAmazonでも販売されていません。

こうしたちょっとした商品がモノを言うと思います。

 

店員が好かれる釣具屋

 

先ほども少し話しましたが、釣りをしている層は圧倒的に中高年が多い。

むしろ、中高年市場だと言ってもいいかもしれません。

言い方悪いですが、そうしたおじさん相手に商売をする時に最も効果的なのは、「おじさんの話をよく聞くこと」だと思っています。

これが好かれる店員の必須事項だと思いますし、リピーターになってもらうための人間関係作りの基本的な部分だと思います。

 

以前、都心の店長さんですごく売り上げをあげる店長さんがいました。

その店長さん目当てに連日、釣り人が押し寄せて「ああでもない」「こうでもない」「これが釣れた」とお客さんが自慢げに話をしているのです。

その店長さんは話を聞くだけです。

ファンが多いのは、聞き上手だからなんでしょうね。

店長はお客さんの話を聞き、その他のスタッフは別の仕事をしていました。

このスタイルは当時、衝撃的でしたね。

 

僕の中で、そのシーンは今でも頭の中に残っています。

あと、釣具屋なのでお客さんの情報を流して良い範囲で他のお客さんに伝えることもしていましたし、海釣りが人気の場所であれば防波堤の情報はもちろん、船釣り釣果も「つり情報」「つり丸」みたいな雑誌で必ず確認しておくことが大事です。

結構地味に面倒なことですが、開店前とかにお店にある雑誌をさらっと読んで内容を見るだけでも全然違いますから。

 

商品の発注担当は色々な人に相談した方が良い

 

人間誰しもが偏見をもったり、偏りのある行為をしてしまうものです。

発注担当が1人の場合は、商品にも偏りが生じてしまいます。

1人で運営しているスモールな店舗であれば、こだわりがあるでしょうから、それで良いのですが一般的な釣具屋はスタッフが数名以上いますよね。

そうしたスタッフは釣りをする人が多いと思いますが、発注担当は得意な釣りを持っているスタッフに日々相談した方が良いと思います。

アルバイト、正社員関係なく聞いた方が良いですし、商品の会話をした方が良いと思っています。

アルバイトの若い子の方が最近のトレンドを知っているケースも少なくありませんし、得意なジャンルのスタッフに聞いた方が仕入れ商品の質が上がります。

 

意外と「そんなことか」と思う人もいると思いますが、田舎で50年以上釣具屋を経営されている社長さんもすごく大事なことだ、とおっしゃっていました。

 

商品数を減らしたがる店舗は生き残れない

 

釣具店に行き、色々な商品を見ているだけで僕は幸せです。笑

だからこそ、商品が充実している大型店に行きたくなります。

それくらい、商品の数が多いとお客さんは楽しいですよね。

 

でも、釣具店側としては在庫を抱えることは経費がかかることですから、出来れば商品数を少なくしたいという考えに行き着くところが多いです。

同じ商品の在庫数を最小ロットで発注して、陳列しているお店も少なくありません。

 

小型店、大型店、または新品、中古販売で様々な考え方や戦略があるので、一概には言えませんが、1つ共通点として商品数が少なくなってしまうと例外なく、お店の魅力が減ります。

 

ジグヘッドを買いに行ったら、「一種類しかなかった」こんなお店がありました。

僕は二度と行きません。

全然、面白くないですよね。

だったら、ネットでジグヘッドを検索した方がよっぽど面白い。

商品紹介サイトを見ていた方がよっぽど為になる。

 

これから釣具屋が求められていることは、お客さんが楽しく過ごせるプライベートな空間でもあり、これからの釣りに対する臨場感。

そのための陳列が必要ではないでしょうか。

 

決して、ネットのように商品を販売するだけの場所ではなく、エンタメ的な要素も含めつつ、楽しい空間、提案する空間、プライベートな空間を演出していかなくてはいけないと個人的に思っています。

アメリカのお店みたいに、店内に流れるプール作っても良いくらいですよ。笑

エンタメ、楽しい、癒しと言ったプライベートな空間全てできますよね。笑

 

それくらいの変化やエンタメ感があっても良いんじゃあないでしょうかね。

 

また、よくイベントをしている店舗もすごく良いと思います。

イベントという体験は自分の釣りの臨場感に繋がりますからね!

 

釣具店は比較的他のアウトドア店舗に比べて著しくオシャレ感が欠けています。

メーカーがどれだけ若い女性にブームを作ろうとしても釣具店がオシャレじゃないときませんよね。

釣りガールがなかなか増えない8つの理由

 

接客マニュアル本の通りにいかないのが釣具屋

 

向上心のある人はセールスや接客マニュアル本を読んで、勉強していたりしますが、釣具店員に限っては最低限の言葉使いさえできていれば、フランクな話し方で良いと思います。

洋服の○山やア○キみたいな紳士服売り場の接客を真似てもうまくいきません。

 

むしろ、ざっくばらんに会話できる人の方が釣具店員向きだとさえ思います。

なぜなら、釣具店に来る多くのお客さんは丁寧な接客を求めていないから。

 

真面目に「お客様は神様〜」みたいな感じで畏まらなくても良いと個人的に思います。

 

まだまだ書きたいことしかありませんが、長くなりすぎました。

最後まで読んでいただいた方には本当に感謝です。

 

ありがとうございます!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください