伊豆半島周辺・アカハタの40アップ!大型アカハタの推測レポート



過去に仲間が西伊豆周辺で釣ったアカハタの40アップは全てスイミングパターンで釣ったと言っていたことを思い出しました。

今回は仲間の写真を借りてレポート記事を記載したいと思います。

時期の違いによるメソッドも公開しています。

 

アカハタ・ベイトフィッシュパターンの成立

 

一般的にアカハタは甲殻類をメインに捕食しており、ボトムでの釣りがメインの釣り方になります。

ボトムをメインにしなくては、釣れない魚とも言えます。

これは、アカハタの食性によるもので、小魚を積極的に追わず、甲殻類、小さなえび、カニ、伊豆だと伊勢えびなどをメインに捕食しているためと考えてきました。

 

しかし、それはあくまで一般論。

大型を狙おうとすれば、そんな一般論は通用しないケースが多く、今回の記事ではその例としてアカハタをメインに取り扱います。

しょっちゅう釣りに行っている仲間が大型を釣るには「スイミングだよ」とよく言っていることに加え、ロックフィッシュハンターの佐藤文紀さんが以前、大型になればハタも浮く傾向が強くなるという話をしていたと書いていたブログもありました。

 

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写真は昨年、その仲間の釣ったアカハタです。40は余裕で超えていたようです。

この魚に注目していただきたいのは魚の体高です。

まるで真鯛のように高い体高をしています。

 

これは速い潮の流れでついた筋肉のようなものですので、いかに魚が浮いていたかを物語る良いサンプルだと思います。

何度見ても気合いの入った体しています。

 

そんなこんなで、この写真と釣り方からこの魚が小魚メインで捕食していたということがイメージできます。

アカハタといえど、その食性は体の大きさにより変化する可能性が高いということが言えると思います。

別の捉え方をすれば、「小魚をメインに捕食しているからこそ大きくなった」

そうも捉えられます。

 

大型になればなるほど浮くという話には非常に信憑性があります。

栄養の面からしても、ボトムから浮いている小魚を捕食する方が早く成長できます。

岩礁帯などで自分のテリトリーを守るためには体を大きくすることが最も有効なのです。

そのため、アングラーとしては潮のタイミングやベイトフィッシュの有無を見て思い切ってリグを浮かすという釣りは時に大型を呼ぶ最大のメソッドになり得ると思います。

 

大型のアカハタが釣れる条件

 

さて、ここからは関東を中心に40アップのランカーアカハタを釣るための条件をいくつかご紹介します。

詳しく言えば、船の流し方と潮の流れなどの細かい話もあるのですが、とりあえず大型のアカハタを釣るための大まかな条件です。

 

 

・地形

・タイミング

・エリア(海域)

 

 

魚の捕食場所を決める地形

 

一番大事なことは大型が釣れるポテンシャルのある海域で釣りをすることですが、そこに関しては、まだ情報不足なので省きます。

先ほど、ランカーサイズをとるために必要な条件を書きましたが、色々なロックフィッシャーの話を総称するとあらゆる条件の中で大事なことはまず「地形」だと思われます。

 

具体的には、地形の詳細な話をネット上にアップすることはできませんが、岩礁帯と砂地の境目が一つのキーになりそうです。

下の写真は、紹介した3つの条件が合致したタイミングで釣った45センチのアカハタです。

 

・産卵期初期に釣れた個体(6月)

 

砂地過ぎても、岩礁帯だけでもよくはなく、ハタから見てベイトフィッシュが楽に追い込める地形、すなわちフラットな砂地から切り立つ岩礁帯にかけてというわかりやすい条件が揃った地形が最も大型の可能性が高くなるそうです。

やはり、魚にとって楽に捕食ができる地形というのがキーになってきそうです。

こういうキーになるポイントはオカッパリから探す場合、海底地形図を使って普段からリサーチし、船であれば「胴の間」に張り付いて船長から話を聞いたり、魚探を積極的に覗いてみる必要があります。

 

デッドベイトを積極的に捕食傾向

 

まず、アベレージサイズと大型サイズでは胃の中の食べたと思われるベイトに違いがあることがあります。

それは、動かない餌や死にかけた餌を捕食しているという事実です。

先ほどの45センチのアカハタの口の中からは、黒いナマコのような塊が確認出来ています。

また、死にかけた遊泳力のないベイトも出てきました。

これは青物がベイトの群れを追い回して、弱ったベイトをその下で定位しているハタが捕食していた何よりの証拠です。

普段岩礁帯に生息しているアカハタがわざわざベイトを追いかけ回している青物がいるエリアまで遊泳するということ自体リスクのある行為です。(あくまでテリトリー付近)

大型のハタだからこその行動特性ではないか?と思っています。

大きな身体を支えるエネルギーの関係で、楽に捕食できる栄養価の高い餌が青物に追いかけ回されて弱ったベイトフィッシュということではないかと思います。

 

全国各地で盛んに行われているスローピッチジャークという釣りはジグで弱ったベイトを演出する釣り方ですが、この釣りで大型のハタが多く釣れるという事実からも信憑性が高まります。

こう考えると大型のハタを狙って釣る方法はベイトボールを探して、その水深にジグを一目散にフォールさせ、アクションさせることが有効です。

 

また、産卵がらみの個体は餌がとれないのか、胃の中が空っぽということがたびたびあります。

その際にデッドベイトを捕食しないと生きていけないのかもしれません。

 

いずれにしても、大型になればなるほど弱ったベイトフィッシュなどを楽に捕食している傾向があるのではないでしょうか。

 

タイミングを知るために潮の動きを研究する

 

先ほどはベイトフィッシュを積極的に捕食する大型のハタの話をしましたが、常に浮いてベイトフィッシュを追いかけているか?と言われればそれは違うと言えます。

間違いなくそれぞれのテリトリーを持っていて普段はそこでじっとしています。

しかし、ベイトフィッシュが青物に追われたり、ベイトボールが近づいていたり、捕食する潮のタイミングであったりとしないとスイミングパターンも成立しないのです。

つまり、捕食するタイミングが明確に存在し、これがピタリと合わないと貧釣果になってしまうということを何度も経験しました。

ハタの釣りで大型が釣れやすいタイミングが存在し、まだはっきりとは言えないことも多いのですが潮の動きで釣果が変わるので、よく観察した方が良いです。

 

本気の人は、釣行ごとに海上保安庁のHPや神奈川県の海況図などで潮の方向や流れ、水温などを調べてみてください。

海上保安庁HP:リアルタイム験潮データ

海況図とは何かについて知りたい人はこちらから。

海のリサーチ 海洋情報部

神奈川県水産技術センター 海況図データベース 関東・東海海況速報/伊豆諸島海域

 

ハタの釣果がよかった日にちと潮や海域の情報を照らし合わせるとある程度法則性があるかもしれませんよ・・・

 

時期による食性の変化と傾向

 

時期により、親指ほどの甲羅の甲殻類を捕食しまくっているケースがあったり、伊豆半島で言えば4インチサイズの伊勢海老の子供を捕食しているケースも多いです。

しかし、それよりもアベレージサイズのアカハタと大きく違うのは、メインベイトに小魚が多いということです。

西伊豆で言えば、シロギスやネンブツダイなどを捕食していて、東伊豆でもベラやシロギスなどの比較的遊泳力の少ないボトム系の小魚を捕食している傾向が見られます。

特に砂地周辺ではほとんどシロギスが捕食されています。

真鶴周辺などの岩礁帯が多いエリアになってくると、甲殻類パターンでビッグフィッシュが飛び出しますが、砂地が絡み、ベイトフィッシュが絡む地域は魚探等で地形を確認し、ブレイクを丹念にせめることが有効だと考えられます。

結果的にエリア毎、ポイント毎にその時捕食しやすいベイトを選んでいるものと思いますね。

 

オオモンハタと混在している砂地では大型のアカハタがオオモンハタより少し下のレンジまで浮いてきて、回遊魚やベイトフィッシュを追いかけ回すこともあるそうです。

いずれにしても、大型を釣るには甲殻類パターンのようにボトムに徹するのでなく、まずはその海域のベイトフィッシュを意識したワームと浮かせる動きが重要です。

先に浮かすメソッドからのアプローチが良いと思います。

 

特に先ほどのデッドベイトの話にもあった通り、死にかけたフワフワしたベイトフィッシュを演出するため、ロックフィッシュゲームではジグヘッドでスイミングすることが大事なこともわかってきました。

大型のハタになればなるほど、遊泳レンジも捕食するベイトの範囲も広くなり、フィーディングタイムでは浮く傾向が強くなりそうです。

これは、ほとんどのハタに言えることだと思いますが、アカハタの場合、大型になれば食性も多彩になると言えます。

 

横の動きに反応しやすい時期とメソッド

 

伊豆半島周辺のみの話ですが、シーズン初期の産卵前と産卵後では食性やルアーのアクションに違いが出る傾向にあります。

例えば、伊豆半島の入口の部分にあたる真鶴では7月頃までリフトアンドフォールの釣りではなかなか大型の釣果がありません。

リフトアンドフォールはロックフィッシュ の基本的なアクションの1つですが、産卵前にやってしまうとカサゴや小型のアカハタやキジハタだらけになってしまいます。

 

大型を狙うためにリフトアンドフォールが通用するのはシーズン中盤である7月の産卵後から。

これは産卵後の体力のない状態から栄養価もあり、楽に捕食できる甲殻類を好んで捕食するからではないか?と睨んでいます。

 

大型を釣るための有効なアクションとして、シーズン初期はジグ単体などのリアクション、産卵前は横の動きを交えたアクションまたはスイミング、産卵後はリフトアンドフォールというアクションが有効になると思われます。

(特にシャロー)

ボトムから横の動きをする際に、本当に大型のみを狙うのであればテキサスリグで⒉・3メートル(リール3回転くらい)を高速で速巻きして、フォールさせる動きがよく釣れます。

これは小型のアカハタをかわして、より大型を狙う意味でも重要な動きです。

 

またはオオモンハタのレンジより下のトレースコースをゆっくりとスイミングさせることも有効で、小型のアカハタはこの動きにほとんど反応しません。

ただし、場所に応じてどんなベイトがいるのか理解しておく必要があり、砂地などのボトムフィッシュが多い場所だとボトムから浮かせるよりもボトムから横の動きを与えた方が釣果は良いです。

 

反対にリフトアンドフォール中心の時期になった場合、リング付きのフックに直リグでキビキビとリフトアンドフォールした方が反応がよくなりますのでお試しあれ。

 

アカハタの大型についての内容を説明してきましたが、大型のキジハタの動きも実はアカハタの動きとそっくりだったりします。

産卵前の時期にて、イワシの群れが入ってきて(片口イワシ5センチ)ショアスロー系のロングジグ(カルティバ)の激闘ジグで30グラムでボトムつけて3しゃくり目で、2.3キロのビックフィッシュ。

 

大型のハタを釣るためのヒント集としてこの記事を執筆しました。

皆さんの釣行に少しでもお役にたてば、幸いです。

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