「ロックフィッシュスピニング」ロングスピン釣法は必須時代!



東北のロックフィッシュ(アイナメ、ソイ類、ベッコウゾイ)からロックフィッシュゲームというジャンルが作られた数十年前はベイトタックルが主流で多くのアングラーがベイトタックルにヘビーシンカーでボトムを探るという光景が広がっていました。

今ではロックフィッシュゲームは東北のみならず「全国各地で釣れる根魚、もしくはハタ類をターゲットとすることをロックフィッシュゲーム」と表現するまでに広がりをみせています。

 

過去のロックフィッシュゲームと今のロックフィッシュゲームでは内容が大きく変わっています。

その中でもタックル面に関する考え方や商品ラインナップが増え、特にスピニングタックルの需要が増えてきました。

主にスピニングタックルは、どのロックフィッシュを狙ったとしても近年重要視され、ロックフィッシュゲームのパイオニアの1人である佐藤文紀さんが提唱してはじまりました。

(古くからエコギアのPOC(パワーオーシャンカップ)ではシーバスロッドを用いたロングキャスティングの勝負メソッドが存在したものの、専用の竿を開発し提唱したのは佐藤文紀さんが初。)

反対にスピニングタックルが主流な地域だったけど、ベイトフィネスなどのベイトタックルが流行っていると言う地域もあるかもしれませんし、場所によってはベイトタックルじゃないと魚が獲れないと言う岩礁地帯もあります。

しかし、いずれにしても、全国的に見れば、スピニングタックル主軸にシフトしてきていると思います。

 

そんなロングスピン釣法をテーマに、今回は魚種・ケース別にまとめてみました。

 

「マゴチ・アイナメ」

 

アイナメなどのロングスピン釣法が一般化されてすでに数年以上たちます。

ロングスピン釣法はこれまでアングラーが狙えなかったエリアの魚をキャッチすることに繋がり、エリア選択が広がるという革命をアングラー側にもたらしました。

従来のシャローや堤防のキワ・岩礁帯付近というポイントからディープなストラクチャー(地形変化)やシャローフラットの沖の根、サーフエリアに至るまで攻略のエリアが拡がりました。

これだけでもかなりの恩恵ではありますが、ロングスピン釣法に用いられるロングロッドは従来のロッドでは出来ない高いリフトアンドフォールが可能となり、これまで反応させられていなかった広範囲の魚にリグを発見してもらうことにも貢献しています。

ロックフィッシュはフォールの時にリグをよく見ていますので、その時間が伸びることは実は物凄いアドバンテージです。

 

マゴチやアイナメのように季節ごとにある程度移動する魚を追うにはスピニングは必要な武器として機能します。

まず、飛距離は言うまでもなく釣果に直結する要素であり、昨今のフィールド事情を考えると飛距離=釣果となり得るケースもあります。

マゴチにしても、アイナメにしても、魚は移動します。

移動するのはわかっているけど、どこにどう移動しているかわからないから困っているんだよ、という声が聞こえてきそうですが、僕から一言アドバイスするならとりあえず「沖撃ってみてください」の一言です。

とりあえず、気持ちよく大遠投すればヒントになることが結構あります。

年中通してフィールドに通っている人なら、何かのタイミングで魚が離れてしまう時期がありますから、その時の前後にどんな環境変化があったのかよく考えることが出来ます。

そのヒントが次の釣りに繋がりますからね。

 

加えて意外とどちらの魚種もセレクティブであり、その時に幅広くアジャスト出来るリグを投入しやすいのもロングスピンの代名詞であるスピニングタックルだったりします。

セレクティブと言っても、マゴチについては数が多すぎて中部や東北では何を入れてもヒットする状態がありますが…(いわゆるマゴチじゅうたん)

でも、経験上、横浜なんかは非常にセレクティブで、5月と6月では釣り方がまるっきし変わったりしてなかなか面白いです。

ワームのカラーもシビアで、反応が突然変わるので面白いですね。笑

東北でマゴチを釣っていた時、「どんなリグ、ワームでも釣れやすい魚」という印象を受けましたが、東京湾でマゴチを狙うと異常なほどセレクティブな魚であると気付かされました。

「ワームの種類、カラー、ウエイトがハマらないと釣れない魚」というゲーム性があります。

 

特にキモなのは船釣りでもそうですが、ジグヘッドのウエイトで、このシビア差には驚きを隠せません。

 

アイナメにおいても、近年はブラックバス用のハードルアーであるビッグベイトで釣果が出る(Twitter情報)など、ルアー釣りの奥行きが広がっていることに加え、アングラーのレベルアップにより様々な攻略法や考え方が生まれています。

この釣りは北海道・東北の魚影だからこそ成り立つゲームフィッシングですので、これからも貴重なフィッシング資源を大事にしていきたいですね。

昔からゲーム性が高く人気の魚でしたが、昨今はより地元のアングラーがより、釣りの奥行きを広げているような気がします。

 

このように全国各地で同じ魚種でも釣り方や考え方が変わるケースがあります。

そのため、釣れるリグやワームが偏ることがしばしばあり、ジグヘッドやワインド、ハードルアーなど一本のロッドで全てこなせるスピニングタックルはベイトタックルより優位なことも多いです。

スピニングタックルは使用ルアーのウエイト範囲が広い点も着目すべき点でしょう。

 

「ロックフィッシュスイミングゲーム全般」

 

昨今は横の釣りと言うのが見直されてきています。

小魚や底生生物が横に移動する時の動きをワームで演出してあげるワケで、これのことをスイミングアクションと呼びます。

ロックフィッシュのスイミングゲームで一つ大事なこと。

 

スピニングタックルでスイミングアクションする決定的理由があります。

それはラインスラックが出せると言うこと。(PEライン前提)

ラインスラックがあるからこそ、PEラインの浮力を使い、ボトム付近を一定レンジで巻くことがやりやすいのです。

ベイトだとスラックが出ずにダイレクトに巻いてしまうため、斜めに浮き上がりがちなのです。

この点はラインスラックの多いスピニングタックルならではの利点です。

 

例えば、ボトム周辺をなるべく一定レンジで巻いてきたい時に、スピニングタックルのラインスラックを利用し、PEラインの浮力で絶妙な一定巻きが可能となるのです。

そのため、PEラインの太さが変われば同じウエイトのルアーを使っていたとしてもトレーススピードが変化します。

 

例えば、同じルアーを使っても、0.8号のPEラインと1.5号のPEラインではリグのリトリーブ感が違います。

使用するリグが14グラムだとすれば、0.8号は潮の抵抗が少ない分、リグにかかる力がダイレクトでリトリーブ感ははっきりし、早めのリトリーブで一定巻きが可能です。

一方、1.5号で巻いた場合、リトリーブ感がスローになり浮き上がりやすくなります。

PEラインの浮力でリグをふわりと引っ張ってくるような形となり、スローな動きとなります。

太めのPEラインを使用した釣法は個人的に「ゼロテンションリトリーブ」と呼んでいます。

 

もちろん、リグの重量やラインの太さを考えれば、無数にパターンがあり、研究の余地がかなり残されています。

このように意外とスピニングのスイミングは奥が深かったりします!

※ラインの浮力とウエイトの関係性は調査中です。

 

「オオモンハタ」

 

西伊豆でメインで狙っているオオモンハタの場合、特にスピニングタックルが重要な魚種です。

飛距離の出るスピニングタックルが圧倒的に優位ですし、スイミングの釣りと相性が抜群です。

オオモンハタはパターンがいくつかありますが基本的に魚食性が強い魚のためスイミングがメインとなります。

スイミングは基本アクションとしてルアーをボトムと平行に近づいた形で引っ張ってくる(巻いてくる)必要があります。

 

オオモンハタのいるレンジで横に引っ張るにはルアーがアングラーと近いとライン角度がキツくなり、ルアーが浮き上がってしまうため、ロングキャストは重要な条件となります。

アングラーとルアーが遠いほどラインの角度も平行に近づき、ルアーの軌道も平行になるため、キャスト距離が意外と釣果アップのキモだったりします。

そこで、ヘビーウエイトのリグをロングキャストし、フッキングに持ち込むためにもスピニングタックルの中でも硬めのロッドが必要になる訳です。

硬めと言っても僕がイメージしてるのは、MHとHくらいの硬さ。

 

最後に

 

個人的にロングロッドはあまり好きなジャンルではなく、どちらかと言えばベイトタックルでガツンと合わせるスタイルが非常に好きなタイプです。

ですが、ハタと言うディープエリアにいる魚を追いかけ、岸際に数の少ないアイナメを沖で釣るために、必然的に長いロッドが必要になってきました。

 

そう言う時代だと思いますが、この長いロッドは結構シビアな一面もあり、使いこなし、練習するのに時間がかかります。

だからこそ面白いと言う風にも思いますし、魚が釣れる武器になりますので楽しんで使っています。

 

最後までご覧くださりありがとうございます。

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