冬のブラックバスはなぜ極寒の野池で生きていけるのか?



東北や北陸などにブラックバスは生息おり、外気温にしてマイナスになる状況、そして、かなり水温も下がる環境に生息しています。

また、東北の豪雪地帯では雪に池が閉ざされ、5月ごろまで雪が解けずに池の上に残り続けています。

 

そんな過酷な状況の中、毎年ブラックバスは生きています。

※今回は暖かい水の流入のない四角形の小さな野池を想定しています。

 

今回は厳しい状況に置かれたブラックバスがなぜ生き残っているのか不思議に思っている方に向けて書きました。

 

結論から言うと、底に溜まっている4℃の水の中、仮死状態でいるのです。

詳しく説明していきます。

 

 

淡水の密度について

 

 

密度が高くなるとはぎゅっと物質が詰まっている状況を表す言葉になります。

 

例えば、スナック菓子を強く握るとくしゃっと潰れますよね。

そして、圧縮されます。

このくしゃっと潰れた状態のことを密度が高いと言います。

 

イメージできるでしょうか。

 

実は、淡水域(川、池、湖)は、水温に応じて水の密度が高くなったり低くなります。

 

 

淡水において水温4℃で密度が最も高くなる

 

 

簡単に説明すると、4℃で一番水が重くなるのです。

つまり、水温が下がり4℃に近づけば近くほど、重い水となり沈んでいくのです。

 

野池に例えると外が寒くなってくればくるほど、表層の水が冷やされ重くなった水が底付近に沈んでいくのです。

 

淡水域では4℃で最も重くなることを覚えておいてください。

 

ブラックバスの生存水温の最低値は3.2℃

 

 

ブラックバスが生存する上で最も低い数値が3.2℃と言われています。

つまり、それ以下の水温になり、長くいると自動的に死滅します。

 

 

極寒の野池や湖では水温3.2℃以下はざらにあります。

しかし、なぜブラックバスは生きているのでしょうか。

 

それは、先ほどの淡水の密度に関係しています。

 

密度は4℃で最も重くなると言うことは、底に沈んでいる水は全部4℃ということになります。

 

ブラックバスは底にべったり張り付いて、ギリギリの状態で生存しているのです。

 

表層の水温は徐々に低くなっていくので必ず4℃と言う水温になるタイミングがあります。

そのタイミングで水が底まで沈んでいくのです。

つまり、4℃の水が底に沈みさえすれば、その周りの水がマイナス10だろうが、生存できるのです。

 

 

エネルギーを消費しない状態

 

 

ブラックバスは移動や生きていく活動するのにエネルギーが必要になり、冬に無理をすると餓死してしまいます。

 

そこで、変温動物であるブラックバスは体温を4℃にすることで、仮死状態を作り、何も食べなくても生きていけるような体に変化させると言われています。

そのため、積極的に捕食しないどころか全く動きません。

 

僕の経験上、冬から春に近いタイミングで釣れたバスの口の中は赤く、そしてお腹あたりが赤かった記憶があります。そして、お腹に少し砂がついていたこともあります。笑

 

底に長くつけていたせいか、仮死状態を作るためかどうかはわかりませんが、体を変化させていることは間違いありません。

また、時々捕食はするようです。

 

動き回る生物を捕食するのが難しい時期ですので、プランクトンをパクパク食べていると言われています。

しかし、50前後の大型のブラックバスは冬でも関係なく動いています。

 

そこに餌があれば、冬でも動き回り、捕食活動をしています。

 

河口湖に関しては、水温2℃の氷が張った浅瀬でバスの存在が毎年観察されています。

 

すごいことですよね!デカイ魚は本当にすごい。

 

まとめ

 

・極寒の野池でブラックバスが生き残っているのは、最低生存水温を上回る4℃の水が沈んでいるため。

・大型の個体は餌があれば関係なく動いている。

・淡水の密度は4℃で最も高くなり、底まで沈む。

 

寒い地域に住んでいる方はなぜブラックバスが雪の中生きているのか不思議に思ったことでしょう。

僕もその一人でした。

そして、この事実を知った時には非常に衝撃を覚えたことを今でも覚えています。

 

本当に生き物や自然と言うのは面白いものです。

 

この話を参考にし、釣り方に考えをフォーカスしたら、食性ではほぼ獲れないと言うことがわかってくると思います。

そのため、冬の釣りはメタルバイブレーションやジグなどのリアクションの釣りが有効なのです。

条件反射を利用して釣ってやろうという考えです。

 

雪が積もっている冬でも釣りしたよ!と言う強者がいればコメントお待ちしています。笑

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